ウラシマソウ
ミミガタテンナンショウ
ムラサキケマン
キシダマムシグサ
自信のない同定
サツマイナモリが群生する谷間で見られた。ほとんどの株に白斑が入ることや,舷部の先端が糸状に伸びることが特徴であった。この地域では普通に見られる植物のようだ。小葉の縁が全縁のものから鋸歯あるものまで様々である。
サツマイナモリが群生する谷間で見られた。ほとんどの株に白斑が入ることや,舷部の先端が糸状に伸びることが特徴であった。この地域では普通に見られる植物のようだ。小葉の縁が全縁のものから鋸歯あるものまで様々である。
サンショウソウ
初見の地味な花
サツマイナモリの群生に隠れるように生えていた。初見の植物で全く不明,分かるのはイラクサ科程度で証拠として写した。球状に集まって腋生しているのが集散花序,写真は全て雌株ようだ。周囲には雄株は見当たらなかった。
サツマイナモリの群生に隠れるように生えていた。初見の植物で全く不明,分かるのはイラクサ科程度で証拠として写した。球状に集まって腋生しているのが集散花序,写真は全て雌株ようだ。周囲には雄株は見当たらなかった。
キンキエンゴサク
ヤマトチャルメウソウ
オオチャルメルソウではなくヤマトチャルメルソウ
一度は「オオチャルメルソウとチャルメルソウを比較」として掲載したところ,拙ブログの読者から「オオチャルメルソウは九州のみの自生」というご指摘を頂戴した。根拠となる文献等を検索すると「日本産チャルメルソウ属および近縁種(ユキノシタ科)の自然史」(奥山雄大.2015)という論文が見つかった。論文には次のような記載があった。
従来近畿地方に分布するオオチャルメルソウとされていたものだが,著者による分子系統解析と交配実験の結果,四国,九州のオオチャルメルソウとは全く異なる種であることが明らかとなった(Okuyama and kato 2009)。近畿の大和地方が分布の中心であるため,この和名を与えた。雌性両全性異株。なお,開花期であれば形態でも花序あたりの花数,花弁の分裂数,雌蕊の形状などでオオチャルメルソウとは比較的容易に区別できる。また本種はオオチャルメルソウとと異なり,ミカドシギキノコバエの訪花を受けない点で生態的にも異なっている。また花には鼻で感じられるにおいがほとんど無くライラックアルデヒドも放出しない。<以下略>
ここでは学名は標準ではなく,根拠となる論文に従って異分類のものを引用した。
一度は「オオチャルメルソウとチャルメルソウを比較」として掲載したところ,拙ブログの読者から「オオチャルメルソウは九州のみの自生」というご指摘を頂戴した。根拠となる文献等を検索すると「日本産チャルメルソウ属および近縁種(ユキノシタ科)の自然史」(奥山雄大.2015)という論文が見つかった。論文には次のような記載があった。
従来近畿地方に分布するオオチャルメルソウとされていたものだが,著者による分子系統解析と交配実験の結果,四国,九州のオオチャルメルソウとは全く異なる種であることが明らかとなった(Okuyama and kato 2009)。近畿の大和地方が分布の中心であるため,この和名を与えた。雌性両全性異株。なお,開花期であれば形態でも花序あたりの花数,花弁の分裂数,雌蕊の形状などでオオチャルメルソウとは比較的容易に区別できる。また本種はオオチャルメルソウとと異なり,ミカドシギキノコバエの訪花を受けない点で生態的にも異なっている。また花には鼻で感じられるにおいがほとんど無くライラックアルデヒドも放出しない。<以下略>
ここでは学名は標準ではなく,根拠となる論文に従って異分類のものを引用した。
サツマイナモリ
アオハコベ
地味で花弁のない花
ヤマハコベ S. uchiyamana var. uchiyamana を基本種とする変種で花弁のないタイプ,10年程前に本変種の存在を教えてもらった。目的のサイコクサバノオに満足して遅い昼飯をとっていた近くの草地に存在することを把握していたので,偶々居合わせた方と一緒に探した。期待していなかったが,わずかな時間で見つかった。種小名apetala は「花弁のない」である。
ヤマハコベ S. uchiyamana var. uchiyamana を基本種とする変種で花弁のないタイプ,10年程前に本変種の存在を教えてもらった。目的のサイコクサバノオに満足して遅い昼飯をとっていた近くの草地に存在することを把握していたので,偶々居合わせた方と一緒に探した。期待していなかったが,わずかな時間で見つかった。種小名apetala は「花弁のない」である。
ミヤコアオイ
カタクリ
カタクリの寿命
秩父地方では小鹿野町や旧荒川村(現秩父市)に有名な群生地があった。拙ブログでも2017-02-07「桃源郷の春」で紹介した。どこでも見られる植物だったが,シカの食害や落葉広葉樹林の荒廃でこれらは消滅した。やむを得ず多地域の数箇所で春の訪れを味わった。
秩父地方では小鹿野町や旧荒川村(現秩父市)に有名な群生地があった。拙ブログでも2017-02-07「桃源郷の春」で紹介した。どこでも見られる植物だったが,シカの食害や落葉広葉樹林の荒廃でこれらは消滅した。やむを得ず多地域の数箇所で春の訪れを味わった。
種子から発芽して花を咲かせるまでに7-9年の歳月を要すことは知っていたが,その一個体にも寿命があることを体感した。数個体が残る自生地で継続観察してきたが,数年前から個体小さくなり,今年は花を着けなくなった。カタクリの寿命に関する分献等は見つからなかったが,諸説があり平均寿命は40-50年と推定されている。見守ってきた個体の寿命は40年足らずと思われ,意外と短い。白花品の種小名 f. leucanthum は「白い花の」である。
長年にわたりカタクリを観察してきてカタクリの生育斜面には一定の方位があると感じていた。興味深い研究報告を見つけた。この論文に次のような要旨がある。
カタクリの生育地は北向きの斜面に偏る傾向があり,10調査地点では,N90°E(真東) ~ N88°W(ほぼ真西)の間に限られていた。海抜400mを超える地点では,生育地の斜面方位が西に偏る傾向がわかった。(須永 智 1998 「カタクリの生育斜面の方位特性について」 群馬県立自然史博物館)
※ 写真は上から順にA~E
カタクリの生育地は北向きの斜面に偏る傾向があり,10調査地点では,N90°E(真東) ~ N88°W(ほぼ真西)の間に限られていた。海抜400mを超える地点では,生育地の斜面方位が西に偏る傾向がわかった。(須永 智 1998 「カタクリの生育斜面の方位特性について」 群馬県立自然史博物館)
※ 写真は上から順にA~E
シロボウエンゴサク
紅紫色の次郎坊
一般的な傾向では平野部で普通に見られるようだ。山間部の秩父地方ではヤマエンゴサクが優占し,ほとんど見かけない。伊勢地方で本種を「次郎坊」,スミレを「太郎坊」と呼んだことが和名の由来という。花の色は紅紫色から青紫色で色の薄いものもある。
一般的な傾向では平野部で普通に見られるようだ。山間部の秩父地方ではヤマエンゴサクが優占し,ほとんど見かけない。伊勢地方で本種を「次郎坊」,スミレを「太郎坊」と呼んだことが和名の由来という。花の色は紅紫色から青紫色で色の薄いものもある。
シデコブシ
クリハラン
ハヤザキヒョウタンボク
セツブンソウ2024
ミヤマシキミ
センリョウ
マンリョウ
ネコシデ
ノササゲ
オクトリカブト
スギナモ
ヒツジグサ
半世紀ぶりの尾瀬ヶ原は観光
開花時刻は未の刻とは限らない。昼間に開き夜は閉じる。これを数日繰り返し寿命を終えると思われる。埼玉県では野生絶滅となっているが、環境省のカテゴリーでは無指定である。栽培種が多く,野生自生種はかなり少ないようだ。
今回は尾瀬ヶ原を見たことがない妻のリクエストで訪れた。快晴,無風,花はなく草紅葉は見頃でまさに観光,三脚は持たずスナップ写真に徹した。
山の天気は激変しやすく,この数日後至仏山(写真C)の山頂部は冠雪した。花期はとうに過ぎているので別の地で写した未公開の過去写真(写真DE)を取り上げた。この時は三脚を立てて無風状態を待って撮影した。
※ 写真は上から順にA~E
開花時刻は未の刻とは限らない。昼間に開き夜は閉じる。これを数日繰り返し寿命を終えると思われる。埼玉県では野生絶滅となっているが、環境省のカテゴリーでは無指定である。栽培種が多く,野生自生種はかなり少ないようだ。
今回は尾瀬ヶ原を見たことがない妻のリクエストで訪れた。快晴,無風,花はなく草紅葉は見頃でまさに観光,三脚は持たずスナップ写真に徹した。
山の天気は激変しやすく,この数日後至仏山(写真C)の山頂部は冠雪した。花期はとうに過ぎているので別の地で写した未公開の過去写真(写真DE)を取り上げた。この時は三脚を立てて無風状態を待って撮影した。
※ 写真は上から順にA~E