センブリ [リンドウの仲間]
3度目の登場
2016-10-25,2019-11-13に続く掲載となる。未掲載の植物を話題としたいが,花が少なくなる時期なのでやむを得ない。
前2回の自生地では草刈りが行われるが,今回の自生地には人の手があまり入らない。そのため本来の草丈の株が数多く見られる。昨年には出現しなかった場所に約30株が見頃を迎えていた。開花は例年よりも早い。
2016-10-25,2019-11-13に続く掲載となる。未掲載の植物を話題としたいが,花が少なくなる時期なのでやむを得ない。
前2回の自生地では草刈りが行われるが,今回の自生地には人の手があまり入らない。そのため本来の草丈の株が数多く見られる。昨年には出現しなかった場所に約30株が見頃を迎えていた。開花は例年よりも早い。
ホソバノツルリンドウ [リンドウの仲間]
チチブリンドウと共生
毎年訪れるチチブリンドウの自生地でホソバノツルリンドウを確認したのは今回が初めてである。写真Cは両種にピントを合わせるため真上からのアングルとした。
両種が共生することは知っていたが,実際に見たことはなかった。自生地は平坦で巻き付く植物も生えていないので,迷うように地表を匍匐していた。チチブリンドウは好石灰岩植物といわれるがホソバノツルリンドウは酸性土壌にも生育する。ちなみに前回の2017-10-02は有名な火山で撮影した。
※ 写真は上から順にA~C
毎年訪れるチチブリンドウの自生地でホソバノツルリンドウを確認したのは今回が初めてである。写真Cは両種にピントを合わせるため真上からのアングルとした。
両種が共生することは知っていたが,実際に見たことはなかった。自生地は平坦で巻き付く植物も生えていないので,迷うように地表を匍匐していた。チチブリンドウは好石灰岩植物といわれるがホソバノツルリンドウは酸性土壌にも生育する。ちなみに前回の2017-10-02は有名な火山で撮影した。
※ 写真は上から順にA~C
チチブリンドウ [リンドウの仲間]
開かない御ちょぼ口
前回の2017-09-29とは別の自生地で撮影した。ここは本種の初産地(1952年)といわれる十文字峠とはかなり異なると思われる。容易に行くことができるので9月から10月に4回訪れた。勿論,開花条件を満たすような天候や日時を選んだが,最も開いた状態が写真下であった。生育期間が短い1年草や越年草などは確実性の高い自家交配で種を残すのであろうか,謎である。
前回の2017-09-29とは別の自生地で撮影した。ここは本種の初産地(1952年)といわれる十文字峠とはかなり異なると思われる。容易に行くことができるので9月から10月に4回訪れた。勿論,開花条件を満たすような天候や日時を選んだが,最も開いた状態が写真下であった。生育期間が短い1年草や越年草などは確実性の高い自家交配で種を残すのであろうか,謎である。
アケボノソウ [リンドウの仲間]
本種は雄性先熟
2017-09-03,2020-09-02に続き,3回目の掲載となる。過去2回は湿原だったが今回は休耕田で写した。個体数は驚くほど多く撮影に迷う。見頃には少し早かったが,雄性期の尖った柱頭と雌性期の膨らんだ柱頭の両方が観察できた。
2017-09-03,2020-09-02に続き,3回目の掲載となる。過去2回は湿原だったが今回は休耕田で写した。個体数は驚くほど多く撮影に迷う。見頃には少し早かったが,雄性期の尖った柱頭と雌性期の膨らんだ柱頭の両方が観察できた。
ハッポウタカネセンブリ [リンドウの仲間]
類似する亜種を意識して
本変種を始めて見たのは秋の八方尾根を訪れた9年前のことである。下山後,林道途中の標高約1000m付近でひょろっと伸びた植物があった。花は数輪のみ,明らかに花期を過ぎていたが青紫色の小さな花が印象的だった。
今回,花冠裂片が萼裂片と同長か少し長いタカネセンブリsubsp. micrantha が白馬岳で記録されているので,時間をかけて観察した。写真D・Eの萼裂片はA~Cよりも比較的長いが,タカネセンブリほどではない。タカネセンブリやチシマセンブリsubsp. tetrapetala var. tetrapetala と見比べたいが,これらの自生地を訪れるには困難が多すぎる。可能なのは北地の海岸に生えるチシマセンブリぐらいかもしれない。
※ 写真は上から順にA~E
本変種を始めて見たのは秋の八方尾根を訪れた9年前のことである。下山後,林道途中の標高約1000m付近でひょろっと伸びた植物があった。花は数輪のみ,明らかに花期を過ぎていたが青紫色の小さな花が印象的だった。
今回,花冠裂片が萼裂片と同長か少し長いタカネセンブリsubsp. micrantha が白馬岳で記録されているので,時間をかけて観察した。写真D・Eの萼裂片はA~Cよりも比較的長いが,タカネセンブリほどではない。タカネセンブリやチシマセンブリsubsp. tetrapetala var. tetrapetala と見比べたいが,これらの自生地を訪れるには困難が多すぎる。可能なのは北地の海岸に生えるチシマセンブリぐらいかもしれない。
※ 写真は上から順にA~E
ハルリンドウ [リンドウの仲間]
青紫色が眩しい
本種は日当たりのよい,やや湿り気のあるところに生育する。こうした環境はどこにもありそうだが,関東地方では開発の対象になりやすく,RDB指定状況が絶滅危惧や絶滅の都県もある。
この撮影地は緩やかな山頂部の草地にあるが,水が染み出るような所ではない。わずかな根雪が生育に十分な湿り気を確保していると思われる。数箇所で足の踏み場もないほどの群生を見ることができた。
北海道~本州(中部地方以北)の高山や亜高山帯の湿原には,植物体が小型で花はやや小さく,淡紫色から白色のタテヤマリンドウ var. minor がある。この変種はハルリンドウの1型とする説と別種とする説がある。
本種は日当たりのよい,やや湿り気のあるところに生育する。こうした環境はどこにもありそうだが,関東地方では開発の対象になりやすく,RDB指定状況が絶滅危惧や絶滅の都県もある。
この撮影地は緩やかな山頂部の草地にあるが,水が染み出るような所ではない。わずかな根雪が生育に十分な湿り気を確保していると思われる。数箇所で足の踏み場もないほどの群生を見ることができた。
北海道~本州(中部地方以北)の高山や亜高山帯の湿原には,植物体が小型で花はやや小さく,淡紫色から白色のタテヤマリンドウ var. minor がある。この変種はハルリンドウの1型とする説と別種とする説がある。
コケリンドウ [リンドウの仲間]
芝生でコケを見つける
春に咲くリンドウ3種の中で,秩父地方で普通に見られるのはフデリンドウ,本種や湿地に生えるハルリンドウはなかなかお目にかかれない。
茎葉よりもロゼット状の根生葉が特徴といわれる。最近,コケリンドウは都市公園の芝生などにも生えることを知った。
春に咲くリンドウ3種の中で,秩父地方で普通に見られるのはフデリンドウ,本種や湿地に生えるハルリンドウはなかなかお目にかかれない。
茎葉よりもロゼット状の根生葉が特徴といわれる。最近,コケリンドウは都市公園の芝生などにも生えることを知った。
ムラサキセンブリ [リンドウの仲間]
アサマリンドウ [リンドウの仲間]
アケボノソウ [リンドウの仲間]
ミヤマリンドウ [リンドウの仲間]
センブリ [リンドウの仲間]
リンドウ [リンドウの仲間]
立冬の候
秩父市の最低気温は11月5日に2.9℃,6日に3.4℃を記録した。両日とも真っ白に霜が降りた。霜が降りはじめる頃を二十四節季では「霜降」(2019年は10月24日)というが,ようやく秋の深まりを感じられるようになった。
先月の大雨に影響で一部の林道では通行止めが続き,武甲山では登山道が崩落している。自治体では「大規模な崩落があっため、登山道は通行止めとなっています。しばらくの間、登山はお控えください。」と知らせている。実際には自己責任で入山している者もいるようだが・・・
秩父市の最低気温は11月5日に2.9℃,6日に3.4℃を記録した。両日とも真っ白に霜が降りた。霜が降りはじめる頃を二十四節季では「霜降」(2019年は10月24日)というが,ようやく秋の深まりを感じられるようになった。
先月の大雨に影響で一部の林道では通行止めが続き,武甲山では登山道が崩落している。自治体では「大規模な崩落があっため、登山道は通行止めとなっています。しばらくの間、登山はお控えください。」と知らせている。実際には自己責任で入山している者もいるようだが・・・
チシマリンドウ [リンドウの仲間]
タテヤマリンドウ [リンドウの仲間]
過去の花巡りから
10日以上も山野に出かけないと掲載するものがなくなってしまう。過去の写真で恐縮するが,未掲載なので取り上げたい。今から3年前,トガクシソウの自生地途中で撮影したものである。
2016年は3月から高温続きで雪解けが早く,高層湿原が広がる尾瀬では平年よりも3週間ほど早く季節が進んだ。この撮影地は例年であれば雪で被われている場所である。2019年も暖冬だったが,ソメイヨシノ開花とともに長い寒の戻り,さらに5月下旬の異常高温と大雨などで,すっかり花期が狂っている。
10日以上も山野に出かけないと掲載するものがなくなってしまう。過去の写真で恐縮するが,未掲載なので取り上げたい。今から3年前,トガクシソウの自生地途中で撮影したものである。
2016年は3月から高温続きで雪解けが早く,高層湿原が広がる尾瀬では平年よりも3週間ほど早く季節が進んだ。この撮影地は例年であれば雪で被われている場所である。2019年も暖冬だったが,ソメイヨシノ開花とともに長い寒の戻り,さらに5月下旬の異常高温と大雨などで,すっかり花期が狂っている。