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アマナ

絶景を臨める自生地
 適度な湿り気がある日当たりの良い草地を好み,林下や草丈が高くなる場所には生えない。自宅から約1㎞離れた市道脇の草地で撮影した。5年前に数株を確認,それから毎年秋に草を刈っている。昨年あたりから個体数の増加を実感できるようになった。ここからは秩父市内や武甲山を一望することができる。
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ハナネコノメ [ネコノメソウの仲間]

台風被害の少ない谷
 前回2017-03-27撮影した自生地は,2019年台風19号ですっかり消滅した。秩父の谷の多くが未だに荒れている。今年は標高約1000mの緩やかな源流部を目指した。ここも台風被害を受けているが,苔生した大岩が数箇所に残っている。白い萼片と紅色の葯との対比が美しい。季節の進みが早く,ようやく弾ける前の葯(写真下)を群落の中から見つけた。
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シハイスミレ [スミレの仲間]

季節の進み具合が加速化
 シハイスミレの過去の撮影日は2016.4.6,2017.4.12,2018.3.30。少し早すぎると思いながら,3年ぶりに自生地(2021.3.25)を訪れた。その心配は全く無用,花弁が色褪せるなど,やや見頃を過ぎたと感じるほどだ。前回は拙ブログでも記事(2018-3-31)にしているが,工事の影響は最小限に留まっているので安心した。ところが数箇所でコナラ林の集団枯死(通称ナラ枯れ)対策が施されている。コナラやミズナラなどが集団的に枯損する現象で,カシノナガキクイムシが媒介するナラ菌が原因という。コナラが優占する二次林は,人の管理によって維持されてきた森林である。昆虫や菌類だけでなく,気候変動や人の関わり方の変化も影響していると勝手に想像している。
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ウグイスカグラ

落葉広葉樹林の地味な花
 木々が芽吹く前の明るい林で,花づきの良い株に出会った。秩父盆地の山野でよく見られるのはミヤマウグイスカグラ,一方標高の低い平野部では本種が多くなる。詳細は分からないが,縁起が良いことから植栽されると聞いたことがある。液果は食することができる。
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カンアオイ

歩みの遅い植物
 若い時に「日本の植物区系」(前川文夫著)という本を読んだ。本の構成は日本の地形,日本の地史,日本の気候帯によるフロラ,地方的フロラ,という4部からなる。「地球の窓」「日本地質学発祥の地」と呼ばれる地で生まれたことから興味深く読んだ。「Ⅱ 日本列島の地史とフロラの変遷」は,カントウカンアオイの分布と10万年前の陸地との関係からはじまる。カンアオイの分布速度が極めて遅いことから,古地史と分布とを比較研究することができる,と解説されていた。
 埼玉県南西部の丘陵には,このカンアオイが分布している。帰宅後,久しぶりに懐かしい本の一節を読み直した。花は無弁花で厚質な萼なので,最後まで形を変えることは少ない。種子は発散することなく,ほぼ同じ場所に落ち着くと思われる。
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セツブンソウ2021

セツブンソウの変異個体
 例年訪れる人が少ない自生地で静かに観察している。それでも年々地元ナンバー外の車が増えていたが,コロナ禍の今年は人影はなく落ち着いた観察となった。そのため,希に見られる変異個体をじっくり撮影することができた。2個体が合体したと思われるもの(写真B),雄しべが花弁化したもの(写真C),萼片数の多いもの(写真D)など,個体差が想像以上に大きいことを実感した。
 ※写真は上からA~D
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マンサク

満作豊作
 今朝,奥秩父2000m級の山々は再び雪化粧。ブログは1月1日以来の更新,すっかりご無沙汰してしまった。この間,緊急事態宣言発令も影響しているが,秩父盆地から一歩も出ず,巣籠もり状態。葬儀や七十七日で多忙でもあった。何はともあれ季節は進み,彼岸明けを迎えた。


 内陸性気候の秩父盆地では春はゆっくり訪れる。野生の花だよりが聞こえてくるのは例年2月中旬頃である。今年のスタートは標高約200mの山里,護岸の少ない小川が流れ,頂には鉢形城の出城があった。この一帯で写したものは拙ブログで数多く取り上げてきた。
 「先ず咲く」ことや多数の花が豊作に通じる「満作豊作」の縁起にあやかりたい気持ちもあり,久しぶりに訪れた。この冬は,厳しい寒さではじまるが,寒の入り以降は寒暖の差が大きく,除雪することもなかった。暖冬傾向は常で,花はすでに後半を迎えていた。
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