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ムカゴネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

早春はネコノメソウ属
 一桁国道を走行中,懐かしい山並みが視界前方に飛び込んできた。10年ほど前に訪れた山域は国道を逸れて数分のところにある。県庁所在地の隣接地にもかかわらず谷沿いは今でも携帯電波の圏外だった。沢沿いではネコノメソウ属2種を確認することができた。
 本種は地中性の走出枝があり,その先にムカゴ(珠芽)を着ける。さらに地上性の走出枝もあり,地表を被っていた。

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ムカゴネコノメソウ(ユキノシタ科)Chrysosplenium maximowiczii 零余子猫の目草 別名 タマネコノメ
 本州(宮城県南部~東海地方)に分布,谷沿いの樹林下に生える多年草。
 花茎は前年に地中にできた珠芽から出る。珠芽は走出枝の先端に1個ずつ生じ,紡錘形で長さ1㎝内外,赤色を帯び,毛を密生し,暗紫褐色の細点がある。走出枝は地中性または一部地上性になる。地中性のものには鱗片葉,地上性のものには普通葉を着ける。
 花茎は高さ3-15㎝,白毛が疎らに生え,緑白色で基部は赤紫色を帯びる。茎葉は2-3対が対生または一部互生して着き,長さ3-15㎜の葉柄がある。葉身は卵円形~広倒卵形で,長さ幅ともに4-18㎜,基部は楔形,上縁には2-3対の内曲する円い鋸歯がある。
 花期は3-4月。花序は疎らに少数の花を着け,葉とほぼ同形の苞がある。花には柄がある。萼裂片は花時に直立し,広卵形または卵円形で,長さ約1.5㎜,緑色または淡緑色,雄蕊は(4-)8個,長さ0.8-1㎜で花時には内向する。裂開直前の葯は緑白色または黄白色で,不稔のことも多い。花盤は発達しない。子房中位。花柱はごく短く,直立する。(2024.3.21)


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