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ネコノメソウの仲間 ブログトップ

ボタンネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

大型のネコノメソウ属
 本種を含め,ホクリクネコノメ,ヒダボタンは他のものに比べて大きい植物体といわれている。萼裂片よりも長い雄蕊や花柱のあるホクリクネコノメに対して,本種の雄蕊,花柱は萼裂片よりも短い。ヒダボタンはこの2種の中間型という。9年前に写したままで同定に迷っていた。確個たる自信はないが雄蕊と花柱,白く目立つ茎葉の脈を根拠として同定した。種小名 kiotoense は「京都産の」である。
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シロバナネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

近畿地方以西に分布
 お目当ての花を探すために谷筋の源流部を目指すものの,なかなか目的の花にたどり着けない。不安がよぎる中,東日本では見られないネコノメソウに励まされた。本種(基本種)には4変種(ハナネコノメキバナハナネコノメ,キイハナネコノメ,トツカワハナネコノメ)がある。花弁状に見える白色の萼片は花が終わると淡緑色に変わる。萼裂片の先が尖ることや花粉が白色であることなどでハナネコノメ区別する。種小名album は「白色の」である。
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ヤマネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

猫の目を撮る
 類似種のネコノメソウは葉が対生,本種は互生で水湿地よりも半陰地でよく見られる。和名は,蒴果(写真下)の様子を「昼間の猫の眼(瞳孔が縦に狭くなった状態)」に見立てたことに因る。属名Chrysosplenium は chrysos(黄金の)と splen(脾臓)との合成で,種子散布は雨滴散布と考えられている。
 ※ 写真は上から順に上,中,下
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ツルネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

未だ明瞭な走出枝は見えず
 タチネコノメソウに似るが,本種の特徴でもある地上性の走出枝を確認するために1週間ほど空けて再訪した。ややそれらしいものが見えるが顕著なのは伸長した草丈だけだった。沢沿いの水湿地の岩上を好み,背景(写真A)には終盤のハナネコノメも生えていた
※ 写真は上から順にA~C
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イワボタン [ネコノメソウの仲間]

ネコノメソウ属二種め
 前出のムカゴネコノメソウの周辺で生育していた。変種が多いことで知られ,下位分類に相当する変種ヨゴレネコノメニッコウネコノメと類似する。萼裂片が黄緑色,裂開直前の葯が黄色であることなどが本種の特徴である。
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ムカゴネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

早春はネコノメソウ属
 一桁国道を走行中,懐かしい山並みが視界前方に飛び込んできた。10年ほど前に訪れた山域は国道を逸れて数分のところにある。県庁所在地の隣接地にもかかわらず谷沿いは今でも携帯電波の圏外だった。沢沿いではネコノメソウ属2種を確認することができた。
 本種は地中性の走出枝があり,その先にムカゴ(珠芽)を着ける。さらに地上性の走出枝もあり,地表を被っていた。

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イワネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

地味なネコノメソウ
 萼裂片は緑色であまり目立たない。裂開直前の葯の色,苞の鋸歯,根生葉を注視しなければ,チシマネコノメソウと見誤ることになる。ネコノメソウ属の中でも一際地味な存在である。花時には根生葉が枯れてなくなり,裂開直前の葯は橙赤色となる。撮影地ではオオコガネネコノメソウと混生(写真下)していた。種小名echinus の意味は「ハリネズミの,刺の多い」。
※ 写真は上から順に上,中,下
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オオコガネネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

コガネネコノメソウの変種
 現在ではコガネネコノメソウ var. spaerospermumと区別しない見解もあるが,大型で全体に毛が多いことから変種とする考えもある。両種の中間型もあるなど,変化は連続的な感じがする。
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ホクリクネコノメ [ネコノメソウの仲間]

水辺を彩る鮮黄色
 ハナネコノメキバナハナネコノメのような目立つ花はない。その代わりに,この仲間の中では比較的大型で,鮮やかな色の苞で存在感を示す。湿り気のある半陰地で見かけることが多い。
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コガネネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

黄金の絨毯
 今年はネコノメソウ属の数種を観察する計画を立てた。そして,トウノウネコノメキバナハナネコノメは実現することができた。コガネネコノメソウはすでに掲載しているが,地元で見事な群落に出会ったので改めて取り上げた。
 この自生地には頂(標高約600m)に近い北面の急斜面にあり,近くに沢などの水場もない。わずかな日照で湿度が保たれ,湿潤な土壌であることが要因と思われる。群落は50m以上にわたって続いている。
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キバナハナネコノメ [ネコノメソウの仲間]

鮮やかな黄色
 本変種は本州(近畿地方・中国地方),四国,九州に分布するシロバナネコノメソウを基本種とする。近縁種のハナネコノメや基本種との違いは花期の萼裂片が鮮黄色となること。葯が朱色を帯びた開花直後をねらって早めに訪れた。日当たりの悪い斜面には薄っすらと雪が残ていた。
 トウノウネコノメの分布と一部重複するが,より東方まで分布している。この地方へは地域高規格道路や高速道の整備が進んでアクセスが楽になった。
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トウノウネコノメ [ネコノメソウの仲間]

地域限定の固有種
 本種は1999年に若林三千男氏・高橋弘氏によって新種記載された。(植物分類・地理「本州中部産ネコノメソウ属の一新種及び一新変種」)
 コガネネコノメソウChrysosplenium pilosum var. sphaerospermum に似ていて, 種小名には接頭語pseudo-」がつく。これには「偽りの」「種小名種に似た」という意がある。萼裂片から突出する雄蕊が特徴であるが,子房の位置にも違いが見られると報告には記されている。コガネネコノメソウよりもひとまわり小さい感じがした。
 この地を4年前に訪れたことがあり,花期を過ぎた本種を確認していた。この仲間の中では花期は早い。

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ニッコウネコノメ [ネコノメソウの仲間]

台風の爪痕が残る沢で
 本種はネコノメソウ属Chrysosplenium では地味な存在であろう。一般的にハナネコノメと比べれば人気度は低いと思われる。本種はヨゴレネコノメと混同しやすいが,平開(直立)する花弁状萼片と通常8個(4個)ある雄蕊で見分けることができる。いずれも母種であるイワボタンの変種と考えられている。
 写真下の付近はハナネコノメコチャルメルソウを撮影した場所である。2019年の台風で跡形もなく流失,毎年復活を期待して訪れているが,未だその兆しさえ見られない。
※( )内はヨゴレネコノメの特徴
※ 写真は上から上,中,下

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ハナネコノメ [ネコノメソウの仲間]

台風被害の少ない谷
 前回2017-03-27撮影した自生地は,2019年台風19号ですっかり消滅した。秩父の谷の多くが未だに荒れている。今年は標高約1000mの緩やかな源流部を目指した。ここも台風被害を受けているが,苔生した大岩が数箇所に残っている。白い萼片と紅色の葯との対比が美しい。季節の進みが早く,ようやく弾ける前の葯(写真下)を群落の中から見つけた。
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ネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

水温む春
 近くのカタクリ群生地に小さな水たまりがある。源は斜面からのわずかな湧き水である。湿地を好むネコノメソウの開花に水温む春を感じた。和名は裂開した蒴果を,明るい場所で閉じる猫の瞳孔にたとえた。
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ヨゴレネコノメ [ネコノメソウの仲間]

汚れた葉?
 濃緑色の葉に灰色が入るようすが,ほこりを被って汚れたように見えるのだろう。「汚れ」は少し気の毒な和名である。趣きに乏しい下草の少ないスギ植林を地味な花が彩りを添えていた。
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コガネネコノメソウ [ネコノメソウの仲間]

沢沿いの彩り
 凍てつく頃の暗い沢沿いは水の音さえも遠い。春が近づき水温むと、確実に生命の息吹を感じられるようになる。毎年訪れる暗い杉林の小さな沢に入ると、一際目映い黄金色の花に惹きつけられた。
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ハナネコノメ [ネコノメソウの仲間]

春の淡雪
 昨日(26日)から今日まで久しぶりに良いお湿りとなった。特に今朝は数㎝の積雪、盆地を取り巻く山々は再び雪化粧をする。その後、雪は雨に変わり、昼過ぎから雨も上がり薄日が射してきた。
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