ツガザクラ [ツツジの仲間]
亜種を意識
エゾノツガザクラとアオノツガザクラの近くで別のツガザクラ属Phyllodoce が生えていた。前回の2020-07-16では亜種ナガバツガザクラ ssp. tsugifolia についても記載したが,今回は当時のことも意識して撮影した。正確な実測は行わなかったが,拙ブログに掲載した画像からも葉の長さや幅,萼片の形が異なる。2020-07-16の個体はナガバツガザクラと思われる。
エゾノツガザクラとアオノツガザクラの近くで別のツガザクラ属Phyllodoce が生えていた。前回の2020-07-16では亜種ナガバツガザクラ ssp. tsugifolia についても記載したが,今回は当時のことも意識して撮影した。正確な実測は行わなかったが,拙ブログに掲載した画像からも葉の長さや幅,萼片の形が異なる。2020-07-16の個体はナガバツガザクラと思われる。
アオノツガザクラ [ツツジの仲間]
ハイブリッドの近くで
前回の2017-02-07は古いポジフィルムをデジタル化したものを取り上げた。今回はエゾノツガザクラが主目的であったが,両種を比較するために時間をかけて観察した。10mほど離れた所には前回のエゾノツガザクラが生えていた。
前回の2017-02-07は古いポジフィルムをデジタル化したものを取り上げた。今回はエゾノツガザクラが主目的であったが,両種を比較するために時間をかけて観察した。10mほど離れた所には前回のエゾノツガザクラが生えていた。
エゾノツガザクラ [ツツジの仲間]
分布南限地を訪ねる
この自生地における本種の花期は例年6月20日ごろ,残念ながら6月下旬は悪天候続きで予定を延ばしてきた。先ずは安全第一。7月に入ったので残り花状態であることは覚悟していた。
北半球の寒帯に広く分布しているが,この自生地は分布の南限と思われる。アオノツガザクラと混在していることが多く,いくつかのパターンで自然雑種が報告されている。登山ルートの3箇所で自生を確認した。いずれも付近にはアオノツガザクラが見られた。
純系のエゾノツガザクラの花冠は,表面に腺毛,細長い形,紅紫色,といわれている。分布南限地では花冠のほとんどが,疎らな腺毛,球状壺形,淡紅紫色,であった。萼片も含めて両種の特徴が混在するハイブリッドと思われる。日本で純系のエゾノツガザクラの自生は北海道の限られた山域だけのようだ。
この自生地における本種の花期は例年6月20日ごろ,残念ながら6月下旬は悪天候続きで予定を延ばしてきた。先ずは安全第一。7月に入ったので残り花状態であることは覚悟していた。
北半球の寒帯に広く分布しているが,この自生地は分布の南限と思われる。アオノツガザクラと混在していることが多く,いくつかのパターンで自然雑種が報告されている。登山ルートの3箇所で自生を確認した。いずれも付近にはアオノツガザクラが見られた。
純系のエゾノツガザクラの花冠は,表面に腺毛,細長い形,紅紫色,といわれている。分布南限地では花冠のほとんどが,疎らな腺毛,球状壺形,淡紅紫色,であった。萼片も含めて両種の特徴が混在するハイブリッドと思われる。日本で純系のエゾノツガザクラの自生は北海道の限られた山域だけのようだ。
レンゲツツジ [ツツジの仲間]
無人の群生地
蕾の様子を蓮華に見立てたことが和名の由来で,別名は同色のヤマツツジに対する名といわれている。有毒植物で牛や馬なども食べないことから群生地して有名な牧場もある。個人的にはあまり馴染めない花であるが,残雪の山並みの美しさにしばし見蕩れ,至福のひとときを過ごした。
蕾の様子を蓮華に見立てたことが和名の由来で,別名は同色のヤマツツジに対する名といわれている。有毒植物で牛や馬なども食べないことから群生地して有名な牧場もある。個人的にはあまり馴染めない花であるが,残雪の山並みの美しさにしばし見蕩れ,至福のひとときを過ごした。
コメツツジ [ツツジの仲間]
バイカツツジ [ツツジの仲間]
ハナヒリノキ [ツツジの仲間]
変異の大きい植物
尾根道で花をいっぱい着けた低木に気づいた。ピント合わせをしていると,エゾウラジロハナヒリノキの記憶が蘇ってきた。葉は細長く,白っぽさはなく,葉の先端があまり尖っていないのが少し気になる。地域によって個体差があり,変種及び品種レベルなど見解が分かれている。また,イワナンテン属Leucothoe として分類する考えもある。
尾根道で花をいっぱい着けた低木に気づいた。ピント合わせをしていると,エゾウラジロハナヒリノキの記憶が蘇ってきた。葉は細長く,白っぽさはなく,葉の先端があまり尖っていないのが少し気になる。地域によって個体差があり,変種及び品種レベルなど見解が分かれている。また,イワナンテン属Leucothoe として分類する考えもある。
ナツハゼ [ツツジの仲間]
ネジキ [ツツジの仲間]
ホンシャクナゲ [ツツジの仲間]
今日も過去写真から
度々のことだが,今回もブログ開始以前の写真を用いた。自生地が近ければ取り直したいが,有名な自生地は遠く簡単に訪れることはできない。キバナサバノオを堪能した後日,比良山系の尾根筋でようやく見ることができた。
秩父地方にも分布するアズマシャクナゲに似ているが,花冠の裂け方で両種を区別する。5裂する花冠のアズマシャクナゲに対して,本種は7裂の花冠をつけることが大きな違いである。
度々のことだが,今回もブログ開始以前の写真を用いた。自生地が近ければ取り直したいが,有名な自生地は遠く簡単に訪れることはできない。キバナサバノオを堪能した後日,比良山系の尾根筋でようやく見ることができた。
秩父地方にも分布するアズマシャクナゲに似ているが,花冠の裂け方で両種を区別する。5裂する花冠のアズマシャクナゲに対して,本種は7裂の花冠をつけることが大きな違いである。
ツガザクラ [ツツジの仲間]
イワヒゲ [ツツジの仲間]
ハクサンシャクナゲ [ツツジの仲間]
エゾツツジ [ツツジの仲間]
ギンリョウソウ [ツツジの仲間]
北東北地方蛇紋岩地の植物-最終
12回にわたり,早池峰山の植物を紹介してきた。見頃のミヤマアズマギクやミヤマオダマキなども撮影したが,気に入るような写真が撮れなかった。最後の掲載種は関東地方でも普通に見られるもので,あまりにも見事な咲き方にシャッターを切った。撮影した場所は蛇紋岩地ではなく,登山口・小田越にほど近い針葉樹林帯である。
1990年,1994年に続き3度目の早池峰山は変わりなくどっしりそびえているが,河原の坊コースは一部が2016年に崩落して通行禁止になっている。復旧の見通しは今のところ未定のまま。この山では6月半ばに咲くサクラソウ科2種を足腰が元気な内に見たいものである。しかし,関東からは遠く思いつきで来られるような所ではない。山に登れる年齢もしだいに少なくなってきた。
12回にわたり,早池峰山の植物を紹介してきた。見頃のミヤマアズマギクやミヤマオダマキなども撮影したが,気に入るような写真が撮れなかった。最後の掲載種は関東地方でも普通に見られるもので,あまりにも見事な咲き方にシャッターを切った。撮影した場所は蛇紋岩地ではなく,登山口・小田越にほど近い針葉樹林帯である。
1990年,1994年に続き3度目の早池峰山は変わりなくどっしりそびえているが,河原の坊コースは一部が2016年に崩落して通行禁止になっている。復旧の見通しは今のところ未定のまま。この山では6月半ばに咲くサクラソウ科2種を足腰が元気な内に見たいものである。しかし,関東からは遠く思いつきで来られるような所ではない。山に登れる年齢もしだいに少なくなってきた。
エゾウラジロハナヒリノキ [ツツジの仲間]
イチヤクソウ [ツツジの仲間]
菌根を形成する常緑多年草
2017-06-22に続き,拙ブログ2度目の掲載となる。拙ブログに何度も登場する丘陵では,6月中旬からイチヤクソウがあちこちで咲き出した。咲く花が少ない時期であるが,林床のあちこちで見られる。さすがに見頃は過ぎたが,7月になっても咲いている。今年は当たり年のようである。
前回では本種の生育環境について「アカマツとコナラからなる二次林で、アカマツの根元だけに」と記録したが,このことを撤回しなければならない。それは,今年はアカマツよりもコナラが優占する林床に多く,薄暗いコナラ林でもふつうに見られた。掲載した写真も同様な環境にある。常緑多年草のイチヤクソウは自らの光合成に加えて,菌根を形成して他からも栄養を得るという。近年の研究からも,イチヤクソウが樹種よりも土壌環境に大きな影響を受けることを知った。
※参考文献等「異なる光環境に生育するイチヤクソウの菌根の季節変化と定着する菌根」(松田陽介他 日本菌学会第53回大会)
2017-06-22に続き,拙ブログ2度目の掲載となる。拙ブログに何度も登場する丘陵では,6月中旬からイチヤクソウがあちこちで咲き出した。咲く花が少ない時期であるが,林床のあちこちで見られる。さすがに見頃は過ぎたが,7月になっても咲いている。今年は当たり年のようである。
前回では本種の生育環境について「アカマツとコナラからなる二次林で、アカマツの根元だけに」と記録したが,このことを撤回しなければならない。それは,今年はアカマツよりもコナラが優占する林床に多く,薄暗いコナラ林でもふつうに見られた。掲載した写真も同様な環境にある。常緑多年草のイチヤクソウは自らの光合成に加えて,菌根を形成して他からも栄養を得るという。近年の研究からも,イチヤクソウが樹種よりも土壌環境に大きな影響を受けることを知った。
※参考文献等「異なる光環境に生育するイチヤクソウの菌根の季節変化と定着する菌根」(松田陽介他 日本菌学会第53回大会)
ムラサキヤシオツツジ [ツツジの仲間]
ツリガネツツジ [ツツジの仲間]
シロバナフウリンツツジ [ツツジの仲間]
ツツジ科の咲く尾根道
ツツジの仲間は、日当たりのよい岩地や風当たりの強い場所にはえるものが多く、酸性土壌を好む傾向が強いという。カモメランやツルシロカネソウがはえる場所から尾根沿いに移るとツツジの仲間がふえてくる。満開のサラサドウダンに混じって白花のものが見つかった。
ツツジの仲間は、日当たりのよい岩地や風当たりの強い場所にはえるものが多く、酸性土壌を好む傾向が強いという。カモメランやツルシロカネソウがはえる場所から尾根沿いに移るとツツジの仲間がふえてくる。満開のサラサドウダンに混じって白花のものが見つかった。