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オナガエビネ [デジタル化]

過去の屋久島9
 ツルランを撮影(1982.8.6)してから数日後,ヤマビルの多い北西部の照葉樹林で観察した。ランには特段の興味がなく,色の異なるツルランの1種として念のため写したものだが,最近の図鑑から別種であることに気づいた。この花を撮影した頃には,すでに野生ランの人気が高まっていた。本土では数十万円の値がついた,という噂に驚いた。これ以降,屋久島でこの花を見たことはない。乱掘されたランのその後が案じられる。
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ツルラン [デジタル化]

過去の屋久島8
 屋久島に訪れた季節はすべて真夏,花期とは無縁のシダ植物が目的なので仕方ない。それでも湿度の高い鬱蒼とした照葉樹林下では美しいラン科の花を見ることができた。
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ガジュマル [デジタル化]

過去の屋久島7
 聞き慣れない植物名である。はじめて見た時,どれが幹であるか見分けがつかなかった。関東地方の樹木とは形態が異なり,多くの植物が着生していた。屋久島・志戸子にあるガジュマル園の案内板には次のように表示されていた。

 ガジュマルは熱帯産のイチジクの仲間で,アコウと同様,幹から多数の気根ををたれ,それが土着し,やがてはどれが元の幹か区別できないようになる。屋久島が分布の北限である。ここ志戸子海岸林は屋久島の海岸における照葉,広葉樹植生の代表的な一型を占め,樹高約15mのガジュマルを主として,ハマビワ,モクタチバナなどの樹木が繁り,これらにフウトウカズラ,サクララン等が絡み,林床にはクワズイモ,イシカグマ,オニヤブソテツ,タマシダ等のシダ類が盛んに繁茂している。(以下略)
 写真はガジュマルの気根の一部を撮影した。
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グンバイヒルガオ [デジタル化]

過去の屋久島6
 洋上アルプスといわれる屋久島にも砂浜があり,アカウミガメやアオウミガメの産卵地としても知られている。アカウミガメの上陸数は日本全体の30-40%を占めるという。花崗岩が風化した砂浜はベージュ色を帯びて,関東周辺の砂浜とは色合いが異なる。
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ツキイゲ [デジタル化]

過去の屋久島5
 サクラランを撮影した南西部の川沿いから砂浜に出たところで撮影した。イネ科であることは容易に想像できるが,クリの毬に似たものはとても花とは思えない。
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サクララン [デジタル化]

過去の屋久島4
 島の東西南北で気候にも違いがある。特に,南西部を流れる川沿いの亜熱帯樹林では見たこともない植物が分布していた。
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ルリシャクジョウ [デジタル化]

過去の屋久島3
 屋久島でたった1度出会った花がある。亜熱帯に分布する菌従属栄養植物で,とても花と思えない不思議な植物だ。大きな滝が見えるとても蒸し暑い森で出会ったが,当時はそれほど貴重な植物とは感じていなかった。
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シマオオタニワタリ [デジタル化]

過去の屋久島2
 前回がオオタニワタリだったので,近縁種を取り上げたい。日本で栽培されているオオタニワタリ類は本種であることが多く,生花の材料として用いられるという。あまり良い個体ではないが,胞子嚢群の特徴が写っている唯一の写真なので取り上げた。
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オオタニワタリ [デジタル化]

過去の屋久島
 思いがけない出来事が続いた年末年始,ようやく平常な生活が戻ってきた。南向きの部屋で日向ぼっこしながら,久しぶりにポジフィルムのデジタル化を行った。ポジフィルムの断捨離といったところだ。

 世界自然遺産(平成5年12月登録)となって多くの人が訪れる屋久島へは,これまでに縁あって5回(昭和50年,昭和57年,昭和59年,平成7年,平成22年)訪れた。「屋久島は月のうち,35日は雨といふ位」(「浮雲」林芙美子著)という豊富な雨量,海抜0mから九州最高峰・宮之浦岳(1,936m)までの垂直分布,これらに離島という条件を兼ね揃え,亜熱帯から亜高山帯までの植生分布に多様な固有種が自生している。まさに秘境そのもので豊かな大自然が広がっていた。ところが平成22年の渡島では,凄まじい島の変容に驚愕した。自然遺産登録の意義について疑問を感じる機会にもなった5度の渡島は,いずれも大学時代の恩師(シダ植物の研究者)に同行させていただいた。そのため自ずとシダの写真が多いが,ポジフィルムのデジタル化で「良き時代の屋久島」を振り返りたい。ootaniwatari.jpgootaniwatari2.jpg

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謹賀新年 [あいさつ]

 ブログ「華甲からの花巡り」は,お陰様で3度目の新年を迎えることができました。本年もよろしくお願いいたします。

 平成の世もあと4箇月。どんな年号になるのでしょうか。今年の十干は己(つちのと),草木が十分に生い茂って整然としている状態。一方の十二支は亥(い),これは草木が枯れ落ちて種の内部に草木の生命がこもっている状態といわれています。己亥(つちのとい・きがい)は相剋関係にある干支の組み合わせで,単純に見れば凶の年のようです。果たしてどんな年になることでしょうか。60年前の1959年(昭和34年)は,皇太子(現天皇)の御成婚や伊勢湾台風の年。小学校の低学年でしたが,当時のことは鮮明に覚えています。特に、奥秩父の原生林は伊勢湾台風によって壊滅的な被害を受けました。それにしても歳をとったものです。古希が近づいてきました。
 十二支に因む野生植物を取りあげたいところですが,「亥」に関する植物は少ないようです。思いつくのはシダ植物のイノデ,高原に生えるシシウドぐらいです。しかし,新年を飾れるような写真ではありません。そこで,相剋関係にある己亥の一年が少しでも難を転じることを願って,この植物を取りあげました。
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