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オナガエビネ [デジタル化]

過去の屋久島9
 ツルランを撮影(1982.8.6)してから数日後,ヤマビルの多い北西部の照葉樹林で観察した。ランには特段の興味がなく,色の異なるツルランの1種として念のため写したものだが,最近の図鑑から別種であることに気づいた。この花を撮影した頃には,すでに野生ランの人気が高まっていた。本土では数十万円の値がついた,という噂に驚いた。これ以降,屋久島でこの花を見たことはない。乱掘されたランのその後が案じられる。
onagaebine.jpg
オナガエビネ(ラン科)Calanthe masuca 尾長海老根
 鹿児島県の甑島・黒島から琉球を経て,中国・台湾・亜熱帯~熱帯アジアに分布,常緑広葉樹林下にはえる多年草。球茎は球状,葉は3個ついて狭長楕円形,長さ30-40㎝,幅10-15㎝,鈍頭。花茎の高さは30-50㎝,2-3個の鱗片葉がある。花期は6-10月,桃紫色の花を20-30個つける。側花弁は前抱えになる。基部中央の内面に帯紫濃赤色の鶏冠状突起があり,距は子房より長く長さ35-50㎜。本種とツルランには自然交雑種とみなされる個体があり,ユウズルエビネ(リュウキュウ)Cdomimyi と称する。 (1982.8.12)

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