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ムラサキ

幻の植物
 現在では多くの地で野生絶滅となり,さらにセイヨウムラサキとの交雑も問題視されている。在来種の茎葉には毛が多く,茎は枝分かれが少なく直立している。一方の外来種の葉は毛は少なく短毛で,茎は枝分かれが多く,良く繁茂して傾く傾向にある。
 過去の資料を参考に冷涼な高原を訪れた。近年までムラサキの自生が確認されていたからである。幸運にもススキの草原で2個体発見した。多くの短毛を纏う葉は冷涼な気候に適応する。1980年代まで武甲山にも自生していたが石灰岩の採掘により消滅した。

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トウヒ

針葉樹の花
 針葉樹のような裸子植物の花には被子植物のように花弁や蕊はない。便宜的に雄花及び雌花と呼んでいるという。トウヒ属Picea ではときに鮮やかな赤紫色の雌花を見かけることがある。撮影した個体の雌花はまだ未熟な状態で,成熟すると立ち上がり,さらに球果になると下向きになる。
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マイヅルソウ

優雅な和名
 葉の様子を羽を広げたツル(鶴)の舞に例えたといわれる。オサバグサロードへの登山道脇に何箇所も群落を見かけたが,咲きそろった箇所は意外に少なかった。
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タニウツギ

分布域は日本海側
 米どころでは田植えの時期に花が咲くことから田植え花と呼ぶ地方もあるという。日本海側の平地から山地まで広く分布する。開花期は新緑の季節で淡紅色の花がより一層映える。ウツギ(アジサイ科)という名があるが別の仲間(スイカズラ科)である。
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オサバグサ

念願のオサバグサロード
 日本固有の1属1種,分布も限られ不思議な植物だ。自生している地でも見られる場所は限られ,あるところでは林床一面に群生するという。和名の筬(おさ)は機織に用いる櫛形の付属具で,経糸(たていと)に装着,通した緯糸(よこいと)を打ち込んで密な織り目とするのに用いる。
 約40年前,ある本で大群落の存在を知った。今日のようなデジタル情報はなく,図鑑や文献などで調べた。
 最初の探索は1994年6月28日,爆風が荒れ狂う天候であえなく撤退,前夜27日に松本サリン事件があり,この時のことは今でも忘れられない。
 2度目は2013年6月23日,よく知られた地を訪れたが名ばかりの群落でガッカリした。
 今回3度目にして,40年前に想像した「オサバグサロード」を歩くことができたが体力の衰えも痛感,最初で最後の地となるであろう。
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クルマバツクバネソウ

見た目和名が一致
 車輪状の葉と羽子板でつく羽根を思わせる果実が和名の由来という。地味な花にもかかわらず自然の造形美を感じる花である。近縁種としてキヌガサソウが知られている。 
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オオナルコユリ

茎は円柱形で滑らか
 整った姿のナルコユリ属Polygonatum を見つけた。この仲間を見分けるには茎を触ればおよその見当はつく。アマドコロの茎には稜角があり,ナルコユリには稜角がない。
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ショウキラン [ランの仲間]

旬な花に遭遇
 キバナショウキランシナノショウキランは拙ブロクで取り上げているが,本家本元ともいえるショウキランが最後になってしまった。谷川岳,北信,八ヶ岳などで数回見てきたが,蕾や花後のもので旬に出会ったことがなかった。秩父地方にも産地はあったが,近年では見られなくなった。生育環境は,湿り気のある日陰地,湿潤な腐植土壌,周辺にはササが生えていた。当てにならぬ勘を頼りに歩くとまもなくこの個体に遭遇した。神出鬼没で同じ場所で見られるとは限らない。
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フクロシダ [シダの仲間]

包膜は袋状
 薄暗い渓谷沿いで高さ3mほどの切り立った岩壁に着生していた。秩父地方では渓谷沿いの車道脇でも見られるシダである。撮影した個体の胞子は,まだ未熟な状態で包膜は半透明であった。
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アワブキ

中国名は多花泡花樹
 和名の由来として,生木を燃やすと切り口から泡が出るので「アワフキ」,これが訛って「アワブキ」となった。一方,円錐花序の多数の花が泡状になることが由来という説もある。個人的には中国名・多花泡花樹が一番納得できる。朝鮮半島や中国にも分布する。今年は当たり年なのか,あちらこちらの谷沿いで見かけた。
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トケンラン [ランの仲間]

無斑のトケンラン
 2年前,花後の個体を偶然見つけた。緑色の花茎からコケイランと思ったが,葉は長楕円形で謎となっていた。同じ場所を2年ぶりに訪れると見頃の花が出迎えてくれた。それも図鑑に掲載されている花とは異なる無斑の花(写真AB)である。和名の由来とされる特有の斑紋は全く見られない。アルビノタイプと思われるが,分類に詳しい方がきっと素晴らしい命名をされると思う。近くに生えていた有斑の個体(写真CDE)も,側花弁や萼片は黄褐色ではなく地色は緑色であった。それにしても巧妙で美しい花である。
 ※ 写真は上から順にA~E
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ホシザキイナモリソウ

イナモリソウの一品種
 牧野富太郎博士が高尾山で発見したことで知られる。初産地からそう遠くない静かな里山で遭遇した。高尾山は人が多く,私のような田舎者には苦手な場所である。品種名 f. angustiloba を読み解くと angusti- =狭い,lobatus =浅裂した,となる。図鑑未掲載のため,種の詳細はイナモリソウを参考にした。
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オニノヤガラ [ランの仲間]

多様な気候帯に適応
 はじめて見たのは約30年前,外秩父山地の開けた落葉広葉樹林だった。その後,冷温帯の標高約1700mの草地や道路脇でも見たことがあった。今回は暖温帯の落葉広葉樹林。出現は菌従属栄養植物らしく神出鬼没である。今年の傾向で開花は早く,ほとんどが写真下の状態であった。
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ドクダミ

臭気は特有
 拙宅の庭にも生えて除草に手間取る厄介な植物だが,この日ばかりは清楚な美しい花に惹かれ,花弁状の白い総苞片と黄色の葯をじっくりと観察した。特有の臭気が和名の由来で,名に反して無毒。昔から生薬として用いられて「十薬」と呼ばれる。
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マメヅタラン [ランの仲間]

マメヅタに似る
 花のない時期はシダ植物のマメヅタに似ているが,実際に観察した葉はより小さく感じた。横や後ろ向きの花がほとんどで紅紫色の唇弁は確認できなかったが,安全な位置から撮影できたことだけでも嬉しい。空中湿度の高いところの樹幹や岩上に着生するが,そのような環境は少なく自生地は限られる。
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マメヅタ [シダの仲間]

葉は二形
 日の当たらない沢沿いなどで群生を見かけることがある。この日は細長い胞子葉に注目して観察した。匍匐する細長い根茎から疎らに葉を出すが,密生する箇所では根茎は重なる円い栄養葉に隠れてしまう(写真上)。胞子葉は立ち上がる傾向があり,胞子放出前と放出後の胞子嚢群の違いを比較した(写真下)。
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サワルリソウ

鬱蒼とした森に咲く
 自生地は鬱蒼とした落葉広葉樹林下の斜面にあり,他の植物に紛れて目立たない。柔らかく水はけの良い湿潤な土壌に生えていた。上品な花は中央部がわずかに淡青紫色を帯びていた。かつては武甲山などで見かけたが,近年では見られなくなり,埼玉県では絶滅危惧ⅠA類(CR)に指定されている。
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