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マメヅタ [シダの仲間]

葉は二形
 日の当たらない沢沿いなどで群生を見かけることがある。この日は細長い胞子葉に注目して観察した。匍匐する細長い根茎から疎らに葉を出すが,密生する箇所では根茎は重なる円い栄養葉に隠れてしまう(写真上)。胞子葉は立ち上がる傾向があり,胞子放出前と放出後の胞子嚢群の違いを比較した(写真下)。
mameduta.jpgmameduta2.jpg
マメヅタ(ウラボシ科)Lemmaphyllum microphyllum 豆蔦
 伊豆諸島・本州(東北地方南部~能登半島以南で関東地方南部以西)・四国・九州・沖縄に分布,岩上や樹幹に着生し、群生する常緑性のシダ。
 根茎は細長く匍匐し,不規則に分岐して褐色~暗褐色の鱗片を疎らに着け,小形の葉を疎らに出す。
 葉は二形で,葉身は栄養葉では円形~楕円形,胞子葉では線形~箆状,いずれも全縁。葉質は鮮緑色~濃緑色の厚い肉質で葉脈は見えない。葉柄は短く緑色~藁色。
 胞子嚢群は長い線形,胞子葉の中肋の両側に平行して並び,濃褐色,若い間は楯状の鱗片で被われているが,胞子の放出後は明褐色になり,2個の胞子嚢群は接触するようになる。
 胞子は1胞子嚢中に64個ずつ形成され,秋後半~翌夏の前半までに熟す。染色体数はn=36,2n=72の2倍体で有性生殖。(2023.5.30)


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