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オククルマムグラ

ヤエムグラ属 Galium は類似種多し
 この仲間の花は大きさや形もよく似ている。本種はクルマムグラ G. japonicum の変種とされていたこともある。本種には刺状毛があり,葉や茎を触ってみれることで違いが判る。葉の先端が円く短く尖る,も特徴である。
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イワユキノシタ

ランナーで増殖
 イワユキノシタが生えていた渓谷を花期に合わせて再訪した。遊歩道には落石防止ネットが張り巡らせているが,その内側にも自生していた。岩壁の随所に自生しているが花を着けたものはネットのない場所に限られていた。雌雄異株で写真は雄株と思われる。約1㎜ほどの花に花弁はなく,10個の雄蕊と5裂片の萼片が目立つ。
 属名 Tanakaea は明治初期に日本の植物学および農業の発展に尽力した,田中芳雄(1838-1916)に因む。
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ウリハダカエデ [カエデの仲間]

雄花?
 たびたび訪れる標高約900mのマイフィールドにはカエデ属Acer の多種が自生する。いつかは全ての花を写したいと思うが歩みは遅々として進まない。開花や撮影条件のタイミングが合致しないことも理由の一つではあるが...
 写真A~Fは全て同じ株を2回に分けて撮影した。カエデ属の多くは雌雄異株であるが,まれに雌雄同株のものが見られる。写真Aから雄株と判断したが,約3週間後には翼果ができていた(写真D)。
 ※ 写真は上から順にA~F
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エビネ [ランの仲間]

貴重な自生地
 2018-05-01以来2度目の掲載となる。自宅近くの丘陵で久し振りに大株に出会った。近くに秩父34ヶ所観音霊場の江戸巡礼古道があるが,道は消えて訪れる人は皆無。人里近くにこれだけの大株が残る理由である。
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コイワザクラ [サクラソウの仲間]

サクラソウ属 Primula 1変種追加
 本州にはコイワザクラ系統とイワザクラ系統を合わせて4変種が分布し,これらは氷河期から現在まで地理的隔離によって種分化したことが遺伝子解析によって明らかとなっている。
日本列島本州におけるコイワザクラ節(sect.Reinii )内2種4変種の系統的位置づけhttp://home.f00.itscom.net/kuralab/study/Primula_sugihara.pdf
変種の1つコイワザクラは群馬県南西部から埼玉県西部にも分布している。今回このエリア1箇所で本変種の特徴を踏まえて撮影した。残念ながら手にとって観察できるような場所には生えていないので,ピント合わせには細心の注意を払った。

 日本の野生植物Ⅲ(平凡社,1981)ではコイワザクラは次ぎのように示されている。
 地域によって葉の形に変化があり,
 南アルプス,八ヶ岳,秩父山地には葉が1/3ほど裂け,鋸歯の尖るものがあり,クモイコザクラ var. kitadakensis という。
 群馬県妙義山には葉がごく浅く裂け,歯牙があまり目立たないものがあり,ミョウギコザクラ var. myogiensis といい,埼玉県両神山にもこれに似たものがある。山梨県三ッ峠山のものは葉が腎円形で横に広い。
 秩父の武甲山の石灰岩上にはえるものは,葉柄や花茎に暗赤色の毛がやや密にはえ,花は大きく径2-3.5㎝,筒は長く,長さ1.4-1.8㎝あり,チチブイワザクラ var. rhodotrica という。イワザクラの変種とされることもあるが,若葉の表面に毛があるので異なる。

 遺伝子解析によるコイワザクラの分類的考察が進み,両神山産コイワザクラも狭義のコイワザクラであることが明確となっている。山本将也・平誠,2020.遺伝子解析に基づく両神山産コイワザクラ(サクラソウ科)の分類学的考察.埼玉県立自然の博物館 14:11-16>
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ウラシマソウ

長く伸びた付属体
 昔,山野で遊んでいた時,子供心に何と不気味なものがあると思った。この花が咲く頃から出るヘビと同じような感覚があった。俗称を「ヘビクサ」という地方があるそうな。釣糸に見立てた付属体の元に本来の花がある。
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ミミガタテンナンショウ

テンナンショウ属は難解
 秩父盆地周辺では比較的によく見られるが,外見上の同定ポイント,花の構造や名称など特異で分かり難い。種内変異だけでなく地域個体群間でも変異が大きいのでよりとっつき難い。まさに研究者の領域である。
 図鑑に本種の特徴に「口辺部が耳状に広く開出」とあるが,類似種ヒガンマムシグサと共有する特徴が多く,検索表を読み込んでいくと迷路にはまる。最終的に自生する環境から同定した。
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メグスリノキ [カエデの仲間]

至近から雄花を観察
 紅葉した葉は2022-11-06で取りあげた。「関東地方では標高500-1500mに生育する」と図鑑に記述されている。毎年訪れる自生地(標高950m)では花を着けた株を久しぶりに見ることができた。道下に生えているので目の高さから花や葉を観察できる。残念ながら雌雄異株の雌花は見つからなかった。花序の中軸や花柄には開出毛が密生していた。
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