オニアザミ [キクの仲間]
コウヤボウキ [キクの仲間]
11月なのに
2016-10-19以来,2度目の掲載となる。本種の花期は例年9月下旬から10月,今年も例年通りに咲きはじめた。11月なればふつう葉は枯れて密に毛がある痩果となる。ところが今年は様子がだいぶ違う。11月なって再び咲きはじめ,葉はまだ枯れる気配はない。ちなみに秩父地方では11月に入り降霜が数回あり,19日には初氷が張った。
今季には「猛暑の影響で早めに咲き終えたヒマワリから種が落ち,秋の高温で発芽成長して再び咲きはじめた」「ヒマワリが二期作」などが話題となった。近年では秋咲きの品種があるが,これらは通常の品種のようだ。自然界の異変なのか,近くの丘陵地にあるコウヤボウキを注視したい。
2016-10-19以来,2度目の掲載となる。本種の花期は例年9月下旬から10月,今年も例年通りに咲きはじめた。11月なればふつう葉は枯れて密に毛がある痩果となる。ところが今年は様子がだいぶ違う。11月なって再び咲きはじめ,葉はまだ枯れる気配はない。ちなみに秩父地方では11月に入り降霜が数回あり,19日には初氷が張った。
今季には「猛暑の影響で早めに咲き終えたヒマワリから種が落ち,秋の高温で発芽成長して再び咲きはじめた」「ヒマワリが二期作」などが話題となった。近年では秋咲きの品種があるが,これらは通常の品種のようだ。自然界の異変なのか,近くの丘陵地にあるコウヤボウキを注視したい。
キクタニギク [キクの仲間]
ノハラアザミ [キクの仲間]
カントウヨメナ [キクの仲間]
身近な野菊の同定は難しい
埼玉県から刊行物に「亜高山帯を除いた埼玉県内の低地~山地に分布」という表記ある。このことから秩父地方も含めてカントウヨメナの分布に興味があった。気づかないのかもしれないが盆地内で見つけられたのはユウガギクだけである。掲載したものは平野部の田の畦で撮影した。葉や花には変異があるので明確な違いである痩果の腺毛(写真E)で最終的に同定した。
埼玉県から刊行物に「亜高山帯を除いた埼玉県内の低地~山地に分布」という表記ある。このことから秩父地方も含めてカントウヨメナの分布に興味があった。気づかないのかもしれないが盆地内で見つけられたのはユウガギクだけである。掲載したものは平野部の田の畦で撮影した。葉や花には変異があるので明確な違いである痩果の腺毛(写真E)で最終的に同定した。
ヨメナの仲間は人里の野菊として馴染み深いが,個人的には同定しづらい。以前の図鑑では冠毛の短いヨメナ属Kalimeris として分類されていたが,近年ではシオン属Aster の一部として分類されている。また別の埼玉県内刊行物に「県内にもヨメナが分布」という記載があるが,本来の分布は本州(中部地方以西)・四国・九州であることからこの記載についても疑問が残る。
※ 写真は上から順にA~F
※ 写真は上から順にA~F
タイアザミ [キクの仲間]
シドキヤマアザミ [キクの仲間]
水路沿いのアザミ
アザミの仲間については地方変種や種間雑種もあり,数多くの種が報告されて素人には難しいところがある。詳しい方からの指導を生かして,少しずつ分かる種を増やしていきたい。種の詳細については国立科学博物館植物研究部日本のアザミを参照させていただいた。
アザミの仲間については地方変種や種間雑種もあり,数多くの種が報告されて素人には難しいところがある。詳しい方からの指導を生かして,少しずつ分かる種を増やしていきたい。種の詳細については国立科学博物館植物研究部日本のアザミを参照させていただいた。
ヤチアザミ [キクの仲間]
湿地性のアザミ
のどかな風景が広がる休耕田を今年も訪れた。自宅近くにある谷津の休耕田は耕作放棄で藪になっているが,ここでは様々な湿生植物が観察できる。ここの主役は地中に匍匐茎を伸ばして大群落を形成するアザミだ。本種についても国立科学博物館植物研究部日本のアザミを参照させていただいた。
のどかな風景が広がる休耕田を今年も訪れた。自宅近くにある谷津の休耕田は耕作放棄で藪になっているが,ここでは様々な湿生植物が観察できる。ここの主役は地中に匍匐茎を伸ばして大群落を形成するアザミだ。本種についても国立科学博物館植物研究部日本のアザミを参照させていただいた。
ハマベノギク [キクの仲間]
サワアザミ [キクの仲間]
初見の大型アザミ
沢沿いで人の背丈を越える大型のアザミに気づいた。大きく羽裂した葉,中部以上でよく分枝するがあまり伸びない枝,下向きの頭花と頭花下部の苞葉などが印象的だった。同定には国立科学博物館植物研究部日本のアザミが決め手となった。
沢沿いで人の背丈を越える大型のアザミに気づいた。大きく羽裂した葉,中部以上でよく分枝するがあまり伸びない枝,下向きの頭花と頭花下部の苞葉などが印象的だった。同定には国立科学博物館植物研究部日本のアザミが決め手となった。
タイミンガサ [キクの仲間]
まさに大明傘
花の少ないアキギリに少しガッカリしたが,近くの特別保護区にはトチノキ,サワグルミ,カツラなどの巨木がそびえる見事な森が広がっていた。シカの食害のない林床は多様な植物相で被われ,傘になるような大きな葉をつけたコウモリソウ属Parasenecio も点在していた。
花の少ないアキギリに少しガッカリしたが,近くの特別保護区にはトチノキ,サワグルミ,カツラなどの巨木がそびえる見事な森が広がっていた。シカの食害のない林床は多様な植物相で被われ,傘になるような大きな葉をつけたコウモリソウ属Parasenecio も点在していた。
チョウジギク [キクの仲間]
コウリンカ [キクの仲間]
アズマギク [キクの仲間]
3種めのアズマギク
ジョウシュウアズマギクに続いてミヤマアズマギクを取り上げたので,8年前に写したアズマギクも合わせて比較した。花にピントを合わせ,深度の浅い写真なので花茎や葉に生える毛は不鮮明であるが,元画像を拡大するとミヤマアズマギクに似ている。海抜10m足らずの海沿いの草原で写した。この個体は葉がやや厚く光沢もある。
ジョウシュウアズマギクに続いてミヤマアズマギクを取り上げたので,8年前に写したアズマギクも合わせて比較した。花にピントを合わせ,深度の浅い写真なので花茎や葉に生える毛は不鮮明であるが,元画像を拡大するとミヤマアズマギクに似ている。海抜10m足らずの海沿いの草原で写した。この個体は葉がやや厚く光沢もある。
ミヤマアズマギク [キクの仲間]
ミヤマアズマギクとジョウシュウアズマギク
ミヤマアズマギクを数箇所で撮影してきたが未掲載である。写真の善し悪しは別として,ジョウシュウアズマギクとの違いを比較するために,過去に写したものを取り上げた。
撮影地は八方尾根上部(A),白馬岳(B),早池峰山(C)の3地点,いずれも花茎,花茎の葉,さらには総苞までが長軟毛に被われている。3つの写真から長軟毛の多さは早池峰山>白馬岳>八方尾根 という順,早池峰山のものは産毛で被われているような感じだ。
これらからジョウシュウアズマギクの葉には毛が少ないことがわかる。
※ 写真は上から順にA~C
ミヤマアズマギクを数箇所で撮影してきたが未掲載である。写真の善し悪しは別として,ジョウシュウアズマギクとの違いを比較するために,過去に写したものを取り上げた。
撮影地は八方尾根上部(A),白馬岳(B),早池峰山(C)の3地点,いずれも花茎,花茎の葉,さらには総苞までが長軟毛に被われている。3つの写真から長軟毛の多さは早池峰山>白馬岳>八方尾根 という順,早池峰山のものは産毛で被われているような感じだ。
これらからジョウシュウアズマギクの葉には毛が少ないことがわかる。
※ 写真は上から順にA~C
ジョウシュウアズマギク [キクの仲間]
ホソバヒナウスユキソウ [キクの仲間]
上越国境に咲くエーデルワイス
ミヤマウスユキソウの変種で花期は早く,7月上旬の高山帯でも見頃を過ぎることがある。雪が少なく季節の進みが早い今年は尚更で,クローズアップにすると痛んだ花が目立つ。蛇紋岩の割れ目に生える個体は比較的花期が遅い。変種名angustifolium は「狭い葉」である。
※ 写真は上から順にA~D
ミヤマウスユキソウの変種で花期は早く,7月上旬の高山帯でも見頃を過ぎることがある。雪が少なく季節の進みが早い今年は尚更で,クローズアップにすると痛んだ花が目立つ。蛇紋岩の割れ目に生える個体は比較的花期が遅い。変種名angustifolium は「狭い葉」である。
※ 写真は上から順にA~D
キバナコウリンカ [キクの仲間]
石灰岩地の希少種
この植物が生育する地は筆者が最も通った山域である。拙ブログでも昔の写真シリーズ1~6(希少になった桃源郷の花々,桃源郷の早春,桃源郷の春,桃源郷・新緑の候,桃源郷の初夏,桃源郷の秋)で紹介した。希少な本種が後になったのは,再撮影を考えていたからである。掲載した7年前の写真は不十分で撮り直すつもりでいた。しかし,その気持ちはすっかり失せてしまった。
高校生の頃,方解石の観察で訪れたのが最初で1960年代後半だった。その後,植物を目的にで毎週のように登った40年前とは全く別な山に変わり果てていた。自生地は唯一採掘を免れた山であるが,食害だけでなく林道開通,クライミング人気などで登山道は踏み固められていた。明らかに過剰利用(オーバーユース)が原因である。筆者らが設置した道標の一部が括り付けられて残っていたが,その当時の豊かな自然が懐かしい。
この植物が生育する地は筆者が最も通った山域である。拙ブログでも昔の写真シリーズ1~6(希少になった桃源郷の花々,桃源郷の早春,桃源郷の春,桃源郷・新緑の候,桃源郷の初夏,桃源郷の秋)で紹介した。希少な本種が後になったのは,再撮影を考えていたからである。掲載した7年前の写真は不十分で撮り直すつもりでいた。しかし,その気持ちはすっかり失せてしまった。
高校生の頃,方解石の観察で訪れたのが最初で1960年代後半だった。その後,植物を目的にで毎週のように登った40年前とは全く別な山に変わり果てていた。自生地は唯一採掘を免れた山であるが,食害だけでなく林道開通,クライミング人気などで登山道は踏み固められていた。明らかに過剰利用(オーバーユース)が原因である。筆者らが設置した道標の一部が括り付けられて残っていたが,その当時の豊かな自然が懐かしい。
ノボロギク [キクの仲間]
キッコウハグマ [キクの仲間]
3年経過
近くの山で花数の多い個体群に出くわした。この場所での自生をはじめて確認した。センブリの残り花を期待していたが,こちらはすでに結実していた。
2019-11-23の掲載からまもなく3年となるが新型コロナ感染拡大で世は様変わり。感染は治まる気配はなく第8波に入ったという。コロナ禍の中で生まれた世代の今後が気がかりでならない。
近くの山で花数の多い個体群に出くわした。この場所での自生をはじめて確認した。センブリの残り花を期待していたが,こちらはすでに結実していた。
2019-11-23の掲載からまもなく3年となるが新型コロナ感染拡大で世は様変わり。感染は治まる気配はなく第8波に入ったという。コロナ禍の中で生まれた世代の今後が気がかりでならない。
シロバナアブラギク [キクの仲間]
初冠雪
昨日(10月25日)は曇天にも関わらず奥秩父の山並みを見渡せた。山では前日の冷たい雨が雪となり,薄っすら雪化粧した。この時期の奥秩父山系での冠雪は記憶に残るが,標高1500m位の山では記憶にない。10日前は夏日となったが,紅葉を通り越して一挙に冬到来を思わせる。今日の掲載種はあまり見栄えのしない写真であるが,なかなか見られない花なので取り上げた。
キクタニギク C. seticuspe f. boreale と リュウノウギク C. makinoi の自然交雑種で,花の径は母種に比べてひとまわり小さい。過去にもナカガワノギク × シマカンギク(=ワジキギク),シオギク × ノジギクなどの自然交雑種を取り上げたが,母種の形態が様々な形で見られる。また,花が小形化するなど母種に比べて見劣りする傾向がある。
昨日(10月25日)は曇天にも関わらず奥秩父の山並みを見渡せた。山では前日の冷たい雨が雪となり,薄っすら雪化粧した。この時期の奥秩父山系での冠雪は記憶に残るが,標高1500m位の山では記憶にない。10日前は夏日となったが,紅葉を通り越して一挙に冬到来を思わせる。今日の掲載種はあまり見栄えのしない写真であるが,なかなか見られない花なので取り上げた。
キクタニギク C. seticuspe f. boreale と リュウノウギク C. makinoi の自然交雑種で,花の径は母種に比べてひとまわり小さい。過去にもナカガワノギク × シマカンギク(=ワジキギク),シオギク × ノジギクなどの自然交雑種を取り上げたが,母種の形態が様々な形で見られる。また,花が小形化するなど母種に比べて見劣りする傾向がある。