SSブログ

セツブンソウ2022

2022花巡りスタート
 毎年セツブンソウの開花にあわせて花巡りが始まる。数年来の暖冬傾向で2月中旬に開花していたが,今季は10日~2週間ほど遅れた。開花は冬季1~2月の気温に影響を受けると思われる。
 拙ブログに掲載したセツブンソウ撮影年1983198420172018201920202021の気象庁過去データを調べた。結果は下表にまとめた。日最高気温と日最低気温はいずれも各月の平均値,日平均気温については気象庁HP各種データ・資料で具体的に解説されている。
 天気予報などで用いられる平年値は,西暦年の1の位が1の年から続く30年間の平均値で10年ごとに更新,現在の平年値は1991~2020年の観測値で2021年5月から使用されている。平年値は更新されるたび,温暖化傾向で上昇している。「平年並み」の値に対して著しくかけ離れることを「異常気象」というようだ。低温傾向であった1960~1980年代は,現在を基準とすると異常気象ということになる。
1月の平均気温 2月の平均気温
西暦 日平均(℃) 日最高(℃) 日最低(℃) 西暦 日平均(℃) 日最高(℃) 日最低(℃)
1983
1.5 9.1 -4.7
1983
1.4 8.3 -4.4
1984 -0.9 6.3 -7.3 1984 -1.0 4.8 -6.6
2017 2.2 9.6 -3.6 2017 3.7 11.0 -2.6
2018 1.6 8.7 -4.2 2018 2.2 9.5 -3.6
2019 2.2 9.8 -4.0 2019 3.8 11.2 -2.4
2020 4.0 10.5 -1.1 2020 5.1 12.2 -1.2
2021 1.8 9.2 -4.1 2021 4.7 13.2 -2.4
2022 1.5 8.5 -4.5 2022 2.0 9.5 -4.1
 
 2022年の見頃は3月上旬。例年の花期を見計らって訪れた方々はがっかりされたと思う。今年は葉にピントを合わせた写真Aを冒頭に位置づけた。その理由は次のことに因る。写真Aでは葉のほとんどがセツブンソウ,左下の丸葉が発芽1年目その上隣の切れ込みが入った葉が2~3年目と思われる。自生地では1㎝に満たない踏みつけられた実生を数多く確認した。
 ※写真は上から順にA~D
setsubunsou22_1.jpgsetsubunsou22_2.jpgsetsubunsou22_3.jpgsetsubunsou22_4.jpg
セツブンソウ(キンポウゲ科)Eranthis pinnatifida 節分草
 本州(関東地方以西)に分布。主として温帯上部~温帯下部の落葉広葉樹林の林床や林縁,大型の草本からなる草原に生え,石灰岩地を好む。塊茎は球状で径15㎜位になる。根出葉は5角状円形で,長さ幅ともに3-5㎝,裂片は羽状に欠刻し,欠刻片は線形で先は鈍い。茎葉は2枚で,不揃いな線形の片に欠刻する。花茎は高さ5-15㎝,花柄は約1㎝で,細かい毛があるが,その他の部分は無毛である。花期は2-3月。花の径は約2㎝。花弁状の萼片は白色で通常5枚,卵形で長さ10-15㎜。花弁は2裂し,先端は黄色の蜜腺に変化している。雄しべは多数,葯は淡紫色。雌しべは2-5個。
袋果は無毛で長さ約1㎝。(写真A:2022.3.10 写真B~D:2022.3.8)

nice!(0)  コメント(2) 

nice! 0

コメント 2

サクラスミレ

こんばんは。
私も先日自生地を訪問してきました。
標高がある場所ですが、見頃を迎えていました。

最近はセツブンソウの時期しか訪れていませんが
興味ある山域もあるので、違う季節にも歩いてみようと
おもっています。
by サクラスミレ (2022-03-19 19:17) 

hanameguri

コメントありがとうございます。

シカの食害がひどく採掘も進み,昔の面影はほとんどありませんが,
シカ忌避植物や樹木などで希少種はまだ健在です。

by hanameguri (2022-04-09 14:31) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。