クサボタン
ミズネコノオ
ヒメノボタン
再び2015年宮崎県の花巡り
日当たりの良い低湿地は土地開発などで減少の一途である。こうした環境に生育するヒメノボタンは絶滅の危機に瀕している。宮崎県には規模は小さいが,地域ボランティアなどにより,いくつかの湿原が保存されている。写真はそれぞれ別の湿源で写した。写真下を写した湿原には前日(2015.9.17)も訪れたが,本降りの雨でとても撮影できるような状況ではなかった。多くの花が見られたので,翌日キバナノツキヌキホトトギスを観察後に再訪した。ところがたった1日で様相は一変,前日の雨で花はすっかり落ちてしまった。
日当たりの良い低湿地は土地開発などで減少の一途である。こうした環境に生育するヒメノボタンは絶滅の危機に瀕している。宮崎県には規模は小さいが,地域ボランティアなどにより,いくつかの湿原が保存されている。写真はそれぞれ別の湿源で写した。写真下を写した湿原には前日(2015.9.17)も訪れたが,本降りの雨でとても撮影できるような状況ではなかった。多くの花が見られたので,翌日キバナノツキヌキホトトギスを観察後に再訪した。ところがたった1日で様相は一変,前日の雨で花はすっかり落ちてしまった。
トラノオスズカケ
コンテリクラマゴケ [シダの仲間]
ホウビシダ [シダの仲間]
スジヒトツバ [シダの仲間]
再び2015年宮崎県の花巡り
1年前に「2015年宮崎県の花巡り」を4回シリーズで取り上げた。キバナノツキヌキホトトギスが主たる目的であったが,他にも貴重な植物を見ることができた。この時の写真数百枚を少しずつ整理し,新たに同定できたものがある。再度見られないものもあるので,5年前の写真を取り上げたい。
一目で記憶に残るシダである。写っている葉はほぼ栄養葉で,胞子をつける葉(胞子葉)は幅の狭いものになる。スジヒトツバ科として分類する考え方もある。
1年前に「2015年宮崎県の花巡り」を4回シリーズで取り上げた。キバナノツキヌキホトトギスが主たる目的であったが,他にも貴重な植物を見ることができた。この時の写真数百枚を少しずつ整理し,新たに同定できたものがある。再度見られないものもあるので,5年前の写真を取り上げたい。
一目で記憶に残るシダである。写っている葉はほぼ栄養葉で,胞子をつける葉(胞子葉)は幅の狭いものになる。スジヒトツバ科として分類する考え方もある。
サジオモダカ
ヤマジノホトトギス
トキワシダ [シダの仲間]
岩壁に群生
マイフィールドの花巡りでは見頃を迎えた良い被写体に出会えない。そのため,シカの食害を受けることが少ないシダ植物が写す対象になりやすい。シダ植物にも胞子が成熟する時期があるので,正確な同定をするためには観察時期は重要となる。胞子は,すでにとび出した後であるが葉の様子などで同定した。トキワシダの群生する岩壁(写真上)にはシシランも点在している。
※ 写真は上から上・中・下
マイフィールドの花巡りでは見頃を迎えた良い被写体に出会えない。そのため,シカの食害を受けることが少ないシダ植物が写す対象になりやすい。シダ植物にも胞子が成熟する時期があるので,正確な同定をするためには観察時期は重要となる。胞子は,すでにとび出した後であるが葉の様子などで同定した。トキワシダの群生する岩壁(写真上)にはシシランも点在している。
※ 写真は上から上・中・下
フジシダ [シダの仲間]
オヤマボクチ [キクの仲間]
ゴボウに似た葉
15年ほど前になるだろうか,古老手作りの草大福をいただいたことがある。美味しさだけでなく,食感がヨモギの草餅と違う。尋ねると,すぐさま「山ゴンボで作ったんだよ」と答えた。ヤマゴボウという中国由来の植物とは別物であることが容易に分かった。奥秩父では本種やモリアザミなどを総じてヤマゴンボと呼び,山菜として珍重してきた。観光地のお土産としてヤマゴボウ(山牛蒡)の味噌漬けが販売されているが,原材料には「モリアザミ」などと表示されている。本来のヤマゴボウの根には毒があり,色水遊びなどに用いられる別種のヨウシュヤマゴボウも全草にわたり有毒である。
本種の根を味噌漬け,葉を蕎麦のつなぎや草餅に用いる地方がある。良い個体に出会うことかできないので,7年前の写真を掲載した。和名の語源ボクチ(火口)についてはハバヤマボクチを参照していただきたい。
15年ほど前になるだろうか,古老手作りの草大福をいただいたことがある。美味しさだけでなく,食感がヨモギの草餅と違う。尋ねると,すぐさま「山ゴンボで作ったんだよ」と答えた。ヤマゴボウという中国由来の植物とは別物であることが容易に分かった。奥秩父では本種やモリアザミなどを総じてヤマゴンボと呼び,山菜として珍重してきた。観光地のお土産としてヤマゴボウ(山牛蒡)の味噌漬けが販売されているが,原材料には「モリアザミ」などと表示されている。本来のヤマゴボウの根には毒があり,色水遊びなどに用いられる別種のヨウシュヤマゴボウも全草にわたり有毒である。
本種の根を味噌漬け,葉を蕎麦のつなぎや草餅に用いる地方がある。良い個体に出会うことかできないので,7年前の写真を掲載した。和名の語源ボクチ(火口)についてはハバヤマボクチを参照していただきたい。
キタザワブシ
トリカブト属を学ぶ
以前この撮影地付近でホソバトリカブトを写したことがある。後から気づいたことであるが,ここではホソバトリカブトと本種が近接して自生していることを知った。花柄に生える毛によって両種の見分けがある程度可能となる。前出のアズマレイジンソウに比べ個体数はかなり多い。和名の由来は発見地の南アルプス・北沢峠に因む。
以前この撮影地付近でホソバトリカブトを写したことがある。後から気づいたことであるが,ここではホソバトリカブトと本種が近接して自生していることを知った。花柄に生える毛によって両種の見分けがある程度可能となる。前出のアズマレイジンソウに比べ個体数はかなり多い。和名の由来は発見地の南アルプス・北沢峠に因む。
アズマレイジンソウ
矮小化の個体
この日は高茎草原に咲く花を探し歩いた。残念ながら目的の花は見つからず,ねらいをトリカブト属Aconitum に切り替えた。本来のアズマレイジンソウは草丈が50㎝を越えるが,ほとんどが20㎝程度のものばかり。近くのホソバトリカブトには明らかに食み跡が残っている。アズマレイジンソウの矮小化にはシカの食害が影響しているのかもしれない。多くの高茎草原では種の単純化が進み,イネ科の植物が異様に目立つ。
この日は高茎草原に咲く花を探し歩いた。残念ながら目的の花は見つからず,ねらいをトリカブト属Aconitum に切り替えた。本来のアズマレイジンソウは草丈が50㎝を越えるが,ほとんどが20㎝程度のものばかり。近くのホソバトリカブトには明らかに食み跡が残っている。アズマレイジンソウの矮小化にはシカの食害が影響しているのかもしれない。多くの高茎草原では種の単純化が進み,イネ科の植物が異様に目立つ。