SSブログ

ニオイタチツボスミレ [スミレの仲間]

2020スミレ3
 2017ー04-20に続く,2度目の掲載。秩父盆地の見頃は4月中旬になることが多いが,今年は3月下旬から咲きはじめた。散歩道の法面で整列するように咲いていた。
nioitachitsubosumire2.jpgnioitachitsubosumire3.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

オトメスミレ [スミレの仲間]

2020スミレ2
 「個体数が多く,適応の幅も広いだけに,変異が多く,様々なタイプが知られている」というタチツボスミレ,本種もその一つ。これまでオトメスミレと思われるスミレを何度も見てきたが,ようやく典型的なタイプに出会うことができた。距に紫色を残すタチツボスミレの白花タイプで,名にふさわしい個体である。
otomesumire.jpgotomesumire2.jpgotomesumire3.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

タチツボスミレ [スミレの仲間]

2020スミレ
 暖冬のため,ソメイヨシノだけでなくスミレの開花も記録的な早さであった。スミレ探索は自ずと身近な場所に限られてしまったが,きらめくようなスミレに出会うことができた。この春に見られたスミレを数回にわたって取り上げたい。
 スミレ V. mandshurica と並んで日本を代表とするスミレ。いままで何度も写してきたが,満足するような写真にならない。見事な群落を写しても,イマイチのものばかり。この3枚も「取り上げた根拠」に乏しい。
 タチツボスミレは水平及び垂直ともに広く分布し,様々な品種が知られている。写真上・中は一般的なタイプ,写真下は葉脈に沿って紅紫色の斑が入る品種で,アカフタチツボスミレ V. grypoceras f. variegata 赤斑立坪菫と思われる。
tachitsubosumire.jpgtachitsubosumire2.jpgtachitsubosumire3.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

エノキ

段丘斜面の大木
 昔は街道の一里塚や村境,橋のたもとなどに植えられ,各地にはいわれのある大木が残っている。エノキの枝にはヤドリギがよく寄生し,2018-12-08ヤドリギも同様である。河岸段丘に生えるものを写したが,大木といってもエノキの部類では普通の大きさであろう。段丘斜面一帯には10数本のエノキが生えている。種子が鳥などに運ばれ,実生から生長したものと思われる。秋になると写真のエノキには多くの野鳥が,成熟した実を求めて群がる。
 雌雄同株と理解していたが,ほとんどが雄花。画像を拡大して確認すると,両性花は先端部に集まっている。時折,雄花が弾けるように開き,風で花粉が飛んでいく。まさに風媒花である。
enoki.jpgenoki2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

コクサギ

特異な葉序
 コクサギには失礼だが,お世辞にもきれいな花とはいえない。全体に臭気があり,クサギより小形であることから小臭木の名がついたという。沢沿いや湿った所に普通に生える雑木だが,意外にも特異な葉序を持つことで知られている。葉が左右交互に2個ずつ特殊な互生で「コクサギ型葉序」と呼ばれている。クサギのような臭いではなく,ミカン科特有の柑橘系の匂いがする。特に,登山中などにはこの匂いが心地よく感じる。秋の黄葉も意外に美しい。雄株に比べて雌株の個体数が非常に少ないよう感じた。ようやく見つけた雌株の花はすでに終盤。
 不要不急の外出自粛の折,オニグルミ同様,自宅に近い河岸段丘で撮影した。しばらくは散歩がてらの地味な花巡りが続く。
 ※写真は上から順に1~4 写真1:葉 写真2:雄花 写真3:雌花 写真4:昨年の分果kokusagi.jpgkokusagi2.jpgkokusagi3.jpgkokusagi4.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

オニグルミ

河岸段丘に生える樹木
 秩父盆地には荒川によって形成された河岸段丘があるる。自宅付近にもその段丘があり,斜面には湿り気を好む樹木が生えている。段丘上からは,これらの樹木を見下ろすように観察することができる。葉や雄花序は十分に展開していないが,雌花序の2裂した花柱(赤い部分)にピントを合わせて撮影した。花柱の下がやがて膨らんで果実となる。
onigurumi.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

コバノガマズミ

萌黄の季節
 自然界は何事もないように季節が移り変わっている。彩りを日ごとに増す雑木林では,清楚な花がちょうど見ごろを迎えていた。前回は2018-10-27,赤く熟した果期の写真を掲載した。
kobanogamazumi2.jpgkobanogamazumi3.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

ミヤマエンレイソウ

人影のない山里で
 登山にも自粛ムードが高まり,人の気配のない山麓や沢沿いでの散策に留めている。狭い盆地内で「井の中の蛙」状態だ。それでも,自宅で我慢する都市部の方に比べれば恵まれている。
 本種はミヤマといっても,深山に行かなくとも低山で普通に見られる植物だった。昔の記憶をたよりに数箇所を訪れたが,全く見当たらない。ようやく最後に訪れた沢沿いで写すことができた。花をつけた個体は数個体,どの個体も貧弱で約10数㎝の草丈である。ここにはカタクリも群生していたが,数えられる程度で昔の面影は皆無。普通に見られたカンスゲはほとんどが刈られているような状態,ここでもシカの食害は酷い。ミヤマエンレイソウの毒はシカには関係ないのだろう。
miyamaenreisou.jpgmiyamaenreisou2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

クロモジ

高級爪楊枝の材料
 クロモジ(雌雄異株の落葉低木)から作られる爪楊枝は高級品として知られている。和菓子に添えられ,茶道や華道にも用いられてきた。枝葉や果実から抽出した油は香料に使われた。葉芽と対の花芽からなる特徴的な冬芽は面白い被写体であるが,お見せできるような写真が見つからない。雌雄の花をセットで掲載すべきところ,今回は雄花のみとさせていただく。
 ※写真追加のお知らせ → 2020-03-21のイヌナズナに写真Dを加えました。
kuromoji.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

トウゴクサバノオ [シロカネソウの仲間]

復活! 凛として咲く
 2016年12月9日以来,2度目の掲載となる。前回撮影した自生地は消滅したが,5年を経て少し離れた路肩で強かに復活していた。径1㎝に満たない花であるが,クローズアップすると清らかで美しい。開花には十分な日照を必要とするので半開の花が多い。正式には淡黄色の花弁状は萼片で本来の花弁は橙黄色部で蜜を出す役割もある。一対の暗緑色部はサバノオ(鯖の尾)の由来となる果実で中には種子が詰まっている。この植物は茎の基部に閉鎖花をつけることから繁殖力も持ち合わせているようだ。本来は渓流畔や谷筋で被植の少ないところに群生するるが,わずかな間隙に適応していた。
tougokusabanoo2.jpgtougokusabanoo3.jpgtougokusabanoo4.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

ヤマアイ

古くからの染料
 自宅から約1㎞のところに群生地がある。写真Aはその一部で,群生は沢沿いに広がる。和名は山に生える藍という意味で,昔は染料として使用されていた。実際には藍色にならず,緑色に染まるようだ。雄花(写真B,C),雌花(写真D,E)ともに目立たず,疎らに咲く状態である。3月末の積雪で倒れ掛かっていたが,再び立ち上がってきた。
 ※写真は上から順にA~E
yamaai.jpgyamaai2.jpgyamaai3.jpgyamaai4.jpgyamaai5.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

オランダミミナグサ

自宅での花巡り
 4月7日,埼玉県にも緊急事態宣言が発令され,外出自粛が求められている。人とほとんど出会うことのない「花巡り」であるが,自宅周辺や人影のない丘陵地の散歩程度に留めている。 「芝桜まつり」で賑わう時期であるが,中止のため明らかに人出は少ない。それでも昨日土曜日には,B級グルメ店での行列,平日より多い県外ナンバー車,などを見かけて不安になった。
 在来種のミミナグサに比べて茎が暗紫色を帯びないというが,この個体にはその特徴が見られない。花柄が短く,密に花がつく,ことなどから帰化種とした。花が閉じていることが多く撮影にはタイミングを要した。
orandamiminagusa.jpgorandamiminagusa2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

ツルキンバイ

1年前の未同定写真
 ミツバツチグリを図鑑で調べていると,1年前の未同定写真に気づいた。迷いながら同定したので誤っているかもしれない。両種ともよく似ているが匐枝上の葉と葉縁の鋸歯を決め手とした。
tsurukinbai.jpgtsurukinbai2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

ミツバツチグリ

苦手の属を学ぶ
 キジムシロの仲間Potentilla はどれもよく似ているため,避けてきた。近くの丘陵地で見事な群生に釘付けになり,区別し難いものには手を出さないという悪癖が影を潜めた。
mitsubatsuchiguri.jpgmitsubatsuchiguri2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

コオニタビラコ [キクの仲間]

ようやく見つけた春の七草
 諸説あるが,春の七草の「ホトケノザ」として考えられている。ハコベナズナに続いて3つ目となるが,シソ科のホトケノザと混同されたり,同じキク科のヤブタビラコやオニタビラコと名が類似したり,非常に紛らわしい名前の一つである。
 稲刈りのころに芽生え,翌年水が入れられるまでに結実する生活史をもつ。稲作とともに日本に入ってきた史前帰化植物という説もあるが,本種が生育する水田は近年激減している。伝統的な耕作をする水田で見られ,休耕田や湿地などではほとんど見られないという。激減の要因に圃場整備をあげる人もいるが,「田起こし」の時期が田植え前から晩秋及び冬季に移行したことも大きな要因であろう。秩父でも伝統的な水田耕作はほとんど行われていないが,圃場整備が完了した田んぼで偶然見つけた。大型農機が入り込めない畦際で強かに生育していた。
koonitabirako_1.jpgkoonitabirako_2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

カキドウシ

旺盛な繁殖力
 咲きはじめのカキドオシは見応えがある。花が終わると茎は倒伏して長く匍い,1m以上に達するという。まさに名の由来どおり,垣根の向こうまで伸びてゆく。
kakidoushi.jpgkakidoushi2.jpgkakidoushi3.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

エゾタンポポ [キクの仲間]

在来種が健在
 秩父地方は平地が少なく,平野部のような田園風景は限られる。それでも,地名に「田」がつく地区では圃場整備事業で,区画された田んぼが広がる。約10年前に土地改良事業が完了した農道沿いではほとんどがセイヨウタンポポ。それでも畦には在来種が頑張っている。
 総苞片に注目すると突起はなく,外片の幅が広く,内片が長いことから「蝦夷」とした。秩父地方の果樹園などでは本種が多い。
ezotanpopo.jpgezotanpopo2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

トウダイグサ

向日性の花に
 路肩一面に広がる鮮やかな黄緑色にひかれて,思わず車を停めた。約15年前の通勤路であるが,当時は全く気づくことはなかった。同じ仲間のマルミノウルシやノウルシとは異なり,日当たりのよいところで普通に見かける植物なのに。職に就いていた年度末及び当初は,多忙を極める時期であった。
 和名の由来は,全体の形が昔の燈台(菜種油を入れた皿を置く台)に似ていることによる。
 種小名 helioscopia には「向日性の」という意味がある。
toudaigusa.jpgtoudaigusa2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

カテンソウ

4月のはじまりは地味な花で
 桜花爛漫の中,新しい年度が始まった。心機一転,大きな抱負をもって臨む日でもある。輝かしい前途を期待したい。年寄りは,この地味な花のようにひっそりと暮らす。
katensou.jpgkatensou2.jpg

続きを読む


nice!(0)  コメント(0)