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コオニタビラコ [キクの仲間]

ようやく見つけた春の七草
 諸説あるが,春の七草の「ホトケノザ」として考えられている。ハコベナズナに続いて3つ目となるが,シソ科のホトケノザと混同されたり,同じキク科のヤブタビラコやオニタビラコと名が類似したり,非常に紛らわしい名前の一つである。
 稲刈りのころに芽生え,翌年水が入れられるまでに結実する生活史をもつ。稲作とともに日本に入ってきた史前帰化植物という説もあるが,本種が生育する水田は近年激減している。伝統的な耕作をする水田で見られ,休耕田や湿地などではほとんど見られないという。激減の要因に圃場整備をあげる人もいるが,「田起こし」の時期が田植え前から晩秋及び冬季に移行したことも大きな要因であろう。秩父でも伝統的な水田耕作はほとんど行われていないが,圃場整備が完了した田んぼで偶然見つけた。大型農機が入り込めない畦際で強かに生育していた。
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コオニタビラコ(キク科)Lapsanastrum apogonoides 小鬼田平子 別名 タビラコ
 本州~九州に分布,田に多い越年草。根出葉はロゼット状に広がり,長さ4-10㎝,羽状に分裂する。茎は多く出て,長さ4-20㎝。茎葉は1-3個。花期は3-5月,頭花は散房状につくが,のちに花柄が伸びて長さ1.5-3㎝となり,下垂する。総苞内片は5個,小花は6-9個。
 タンポポの仲間(タンポポ亜科)には痩果に冠毛があるが,ヤブタビラコ属
Lapsanastrum 
の痩果には冠毛がない。水田にロゼット状の根出葉を平たく広げる様子を「田平子」と表現した。若苗を食用とする(2020.4.7)


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