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キバナノショウキラン [ランの仲間]

今回も菌従属栄養植物
 図鑑等では落葉広葉樹林下で生育と解説されているが,秩父山系では湿度の高いスギ植林下で見られる。撮影地は沢沿いの標高約330m,気候区は暖温帯に入ると思われる。何度も通過した地域であるが,見たのははじめてある。最近は菌従属栄養植物にとりつかれている気がする。
 周辺にも数株が点在しているが,ここだけは各個体から出る花序が重なり合い,一つ一つを区別できないほど密集している。立ち込んでどの個体の花序なのかを確認することもできるが,踏みつけによって絶滅危惧ⅠB類を消滅させたくない。
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キバナノショウキラン(ラン科)Yoania amagiensis 黄花の鍾馗蘭
 本州(関東~紀伊半島)・四国・九州に分布,冷温帯と暖温帯の移行帯の落葉広葉樹林の林床に生える地生の多年草。菌従属栄養植物で,根茎はよく分枝して肥厚する。ショウキランに似るが地上茎は高く20ー50㎝,全体に黄色みを帯びる。地上茎は多肉,直立し,基部は密に,上部にはまばらに鱗片葉がつく。花期は6ー7月,花序あたり5ー15個の花をつける。花は黄褐色,肉質で大型,萼片は前抱えになる。
 属Yoania は江戸時代末期の蘭学者・宇田川榕菴に因み,種小名 amagiensis は天城山系ではじめて採集されたことに因る。(2019.6.27)

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