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アワブキ

中国名は多花泡花樹
 和名の由来として,生木を燃やすと切り口から泡が出るので「アワフキ」,これが訛って「アワブキ」となった。一方,円錐花序の多数の花が泡状になることが由来という説もある。個人的には中国名・多花泡花樹が一番納得できる。朝鮮半島や中国にも分布する。今年は当たり年なのか,あちらこちらの谷沿いで見かけた。
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アワブキ(アワブキ科)Meliosma myriantha 泡吹
 本州~九州に分布,丘陵の雑木林から山地の林内に生える落葉高木。高さ12m,直径30㎝ほどになる。樹皮はやや紫色を帯びた灰黒色。小さな楕円形の褐色の皮目がある。
 葉は互生,枝先に集まって着く。葉身は長さ8-25㎝,幅4-8㎝の長楕円形または倒卵状長楕円形,先は鋭く尖り,基部は広い楔形。縁には先端が芒になる小さな鋸歯がある。葉質は薄い。側脈は20-28対でほぼ平行に並び,裏面に突出する。表面は脈上を除いて無毛,裏面は全体に淡褐色の毛が生え,脈上には密生する。葉柄は長さ1-2㎝,褐色の斜上する毛が密生し,上面に溝がある。
 花期は6-7月。本年枝の先に長さ15-25㎝の円錐花序を出し,淡黄白色の小さな花を多数着ける。花序には毛が密生する。花の径は約3㎜,芳香がある。花弁は5個で,外側に3個,内側2個は線形で小さい。雄蕊は5個,内1-2個は完全雄蕊で,残りのものは退化して仮雄蕊となる。果実は核果。径4-5㎜の球形で,9-10月に赤く熟す。(2023.6.15)


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