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ハルリンドウ [リンドウの仲間]

青紫色が眩しい
 本種は日当たりのよい,やや湿り気のあるところに生育する。こうした環境はどこにもありそうだが,関東地方では開発の対象になりやすく,RDB指定状況が絶滅危惧や絶滅の都県もある。
 この撮影地は緩やかな山頂部の草地にあるが,水が染み出るような所ではない。わずかな根雪が生育に十分な湿り気を確保していると思われる。数箇所で足の踏み場もないほどの群生を見ることができた。

 北海道~本州(中部地方以北)の高山や亜高山帯の湿原には,植物体が小型で花はやや小さく,淡紫色から白色のタテヤマリンドウ var. minor がある。この変種はハルリンドウの1型とする説と別種とする説がある。
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ハルリンドウ(リンドウ科)Gentiana thunbergii var. thunbergii 春竜胆
 本州~九州に分布,日当たりのよい,やや湿った山野に生える無毛の越年草。茎は基部が分枝して普通束生し,高さ5-15㎝。根出葉はロゼット状に着き,卵形で長さ1-3㎝。茎葉は卵状披針形で長さ5-10㎜,基部は合着して短い鞘となる。
 花期は3-5月。茎頂に1個の漏斗状鐘形の花を着ける。萼筒は長さ8-15㎜,萼裂片は披針形で直立する。花冠は青紫色で長さ2-3㎝,5裂片は3角状披針形,裂片間に副片があるので10裂のように見える。副片は半円形で縁に小歯がある。喉部に濃色の斑紋がある。
(2022.5.10)

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