フデリンドウ

平地では見頃を過ぎたが
　植物には、限られた環境条件や地域にピンポイントで分布するもの、同じような環境条件で広く分布（水平・垂直）するもの、とがある。

フデリンドウ（リンドウ科）Gentiana zollingeri 筆竜胆
　北海道～九州に分布、山地の明るい林内や日当たりの良いやや乾いた草原に生える。茎（高さ5-10㎝）の上部に漏斗状の花（花の数1-10数個、花期は4-5月）をつける。1つの茎にたくさんの花をつけるのが特徴だ。花は日が当たっている時だけに開き、それ以外では閉じたままである。花が終わると蕾のような状態で結実期を迎える。そして、降雨時に花のように開いた漏斗状の部分に水をため、あふれた水で種子を散布する。小雨降る昨年6月に実際に観察した現象で、自然の巧みさに感動した。フデリンドウの散布方式は雨滴散布のようだ。写真をよく見ると雄しべが先に熟して、その後雌しべが熟すと思われる。(2017.5.11)

コメント 2

フデリンドウがこの時期まで見られるとは思いませんでした。また、この花の色をデジカメで出すのは大変でしょう。良い個体とはいえ技術がありますねぇ。
by nakazawa (2017-05-20 20:25) 

大変恐縮です。少し明るくしただけで特別な技術などありません。
良い個体を見つけ、アングルを決めてシャッターを切っただけです。
人間同士と同じように良い出会いで大部分が決まります。


by hanameguri (2017-05-20 21:29)