SSブログ

ミズオオバコ

沈水植物の花
 富栄養化の浅い水域の代表的な水田雑草であったが現在では絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されている。空気中では水分を保てないので沈水葉となり花だけが水面に現れる。
 水田に繋がる古い用水路で撮影中,「何を撮っているのかい?」「数日前に水路の水を抜いた」など,水路に隣接する水田で雑草駆除中の方と様々な会話ができた。この水田では多くの雑草は水路から侵入するという。
 稲作では厄介な植物であるが,開花期と水路の落水時期が重なり葉も観察することができた。

mizuoobako.jpgmizuoobako2.jpg
ミズオオバコ(トチカガミ科)Ottelia alismoides 水大葉子
 北海道~沖縄の温帯,暖帯に分布,水田や溝に生える1年性の沈水植物。横にはう茎はない。葉は根生し,沈水性で葉柄があり,葉身は広披針形で縁に波形の皺がある。葉の質は薄く,軟らかい。水深によって葉の大きさが異なり,長さ10-30㎝,幅2-15㎝になる。
 花期は8-10月。花は両性花で,苞鞘の中からただ1個出る。苞鞘は楕円形で柄があり,縦方向に数個の翼が着き,翼の縁には波形の皺がある。萼片は3個で線形。花弁は3個で円形,長さ15-25㎜,淡紅色。雄蕊は3個で短く,葯は内向し,花糸より短い。花柱は6個で長く,先端は2裂する。(2023.9.27)


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。