アリドオシ
千両万両,有り通し
日本では新年を迎えるにあたって縁起物の赤い実を飾り,幸多きことを願ってきた。調べると冒頭のような語呂合わせがあることを知った。センリョウやマンリョウはよく知られているが,アリドオシが一両であることはあまり知られていない。さらに百両はカラタチバナ,十両はヤブコウジとなる。
昨秋,低山の登山口に樹形の整ったアリドオシ(直立の主茎,二叉分枝で水平方向への側枝)を見つけ,今年の花期を待った。5月中旬に訪れたがまだ蕾の状態,後日出直した。
図鑑などでは花数の少ない写真を見るが,この個体は一両の名を払拭するような花数である。写真Dのような一対の花が一般的と思われる。赤い実がまだ残り縁起の良さを感じた。果実の先には萼の明瞭な痕跡(写真E)があった。
※ 写真は上から順にA~E
日本では新年を迎えるにあたって縁起物の赤い実を飾り,幸多きことを願ってきた。調べると冒頭のような語呂合わせがあることを知った。センリョウやマンリョウはよく知られているが,アリドオシが一両であることはあまり知られていない。さらに百両はカラタチバナ,十両はヤブコウジとなる。
昨秋,低山の登山口に樹形の整ったアリドオシ(直立の主茎,二叉分枝で水平方向への側枝)を見つけ,今年の花期を待った。5月中旬に訪れたがまだ蕾の状態,後日出直した。
図鑑などでは花数の少ない写真を見るが,この個体は一両の名を払拭するような花数である。写真Dのような一対の花が一般的と思われる。赤い実がまだ残り縁起の良さを感じた。果実の先には萼の明瞭な痕跡(写真E)があった。
※ 写真は上から順にA~E
アリドオシ(アカネ科)Damnacanthus indicus var. indicus 蟻通し 別名 タマゴバアリドオシ
本州(関東地方以西)・四国・九州に分布,常緑樹林内に生える常緑低木。主茎は真っ直ぐ伸びて高さ20-60㎝。側枝はよく二叉分枝しながら水平方向に伸びる。若枝には曲がった短毛があり,3年枝まで残る。短枝の変化した鋭い刺がある。刺は長さ8-20㎜あり,葉とほぼ同長。
葉は対生,大小の2形が交互に着く。葉の長さは7-20㎜,幅6-12㎜の卵形で,縁は全縁で両面ともに無毛。葉柄の長さ1-1.5㎜。
花期は4-5月。枝先や葉腋に白色の花を2個ずつ着ける。花冠は長さ約1㎝の漏斗状で,先は4裂して裂片は長さ約3㎜。萼片は長さ1-1.5㎜,4裂する。
果実は核果で11-1月に赤く熟し,径約5㎜の球形,先に尖った萼片が残る。(2022.5.22)
本州(関東地方以西)・四国・九州に分布,常緑樹林内に生える常緑低木。主茎は真っ直ぐ伸びて高さ20-60㎝。側枝はよく二叉分枝しながら水平方向に伸びる。若枝には曲がった短毛があり,3年枝まで残る。短枝の変化した鋭い刺がある。刺は長さ8-20㎜あり,葉とほぼ同長。
葉は対生,大小の2形が交互に着く。葉の長さは7-20㎜,幅6-12㎜の卵形で,縁は全縁で両面ともに無毛。葉柄の長さ1-1.5㎜。
花期は4-5月。枝先や葉腋に白色の花を2個ずつ着ける。花冠は長さ約1㎝の漏斗状で,先は4裂して裂片は長さ約3㎜。萼片は長さ1-1.5㎜,4裂する。
果実は核果で11-1月に赤く熟し,径約5㎜の球形,先に尖った萼片が残る。(2022.5.22)
2022-05-29 06:00
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