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ウスバサイシン

地表すれすれに咲く奇妙な花
 カンアオイの分布速度には「1万年たってやっと1㎞前進」という説がある。40年以上前に読んだ前川文夫著「日本の植物区系」(40ページ)で知ったことである。落ち葉に埋もれて咲き、成長も遅いことから分布が広がりにくいようだ。そのため、地域によって種分化が起こり、多くの種や変種が報告されている。特に、カンアオイ節は49種13変種もあり、手を出す気になれない。その点、同じカンアオイ属Asarum でもフタバアオイの仲間やウスバサイシンの仲間では種の数はずっと少ない。
 少し前になるが、咲きはじめたウスバサイシンに出会い、思わずシャッターを切った。同定に迷い、今日まで掲載を引き延ばしてきた。落ち葉の状態が不自然なのは、おそらく誰かが花を見るために除去したためであろう。 
usubasaishin.jpg

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