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カキノハグサ

見ごろの色合い
 久しぶりに遠出の花巡りをすることができた。カキノハグサを見るには、静岡県以西まで行かなければならない。ヒメハギの仲間Polygala は、花の様子が一見ハギに似ている。また、左右相称の花は蝶形花として知られるマメ科の花にも似ている。一度見たら忘れられない形とグラデーションである。
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ハクウンボク

梅雨入り間近
 
何度も繰り返して使ってきた言葉であるが、やはり梅雨入りも早そうだ。この時期には深緑の森に白い花がよく目立つ。エゴノキオオバアサガラ、そして本種、いずれもエゴノキ科に属する。
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ヨウラクラン [ランの仲間]

着生植物がはえる環境
 植物はふつう土壌に根を下ろして水や養分を吸収する。ところが、生物界では例外は当たり前で多様性に富んでいる。着生植物の最も重要な環境要素は水分であろう。一般的には、その水分は雨水や霧に依存する。幸運なことに空中湿度の高い環境に適応する植物を取りあげたい。
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ツレサギソウ [ランの仲間]

初見の花に感動
 登山途中、日当たりのよい草地に出た。一息ついているとススキの根元に白いものが見えた。すぐにツレサギソウ属であることが分かった。花つきの良さが和名の由来にもなっている。特に狙ったわけではないが、丸ボケが煩わしく花の美しさが損なわれている。
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サイハイラン [ランの仲間]

采配を思わせる花
 武将は軍勢の進退を指揮する采配に様々な短冊状の装飾をつけていた。和名の由来は花をこの采配に見立てたことに因る。単葉のみの光合成でこれだけ豪華な花を着けることは難しい。地下で菌類などの恩恵を受けているのだろう。
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ベニバナヤマシャクヤク

見頃の花に出会う
 花の命は短いというが、種類によって咲いている期間には長短がある。一日花といっても、次々に咲くので長く楽しめる。今回取り上げる花の寿命は3日といわれ、次々に咲くことはない。この花の開花を待ち焦がれる人は多い。環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。
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イナモリソウ

お洒落な花
 関東地方でも秩父地方は、この植物の分布域ではない。終わりかけの花を東海地方で観察したことがあるが、見頃の花を関東で堪能することができた。
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アズマツメクサ

気づき難い貴重種
 よく見かけるツメクサ(ナデシコ科)に似て植物に興味のない者には、雑草と思うに違いない。多肉植物のベンケイソウ科には乾燥した環境に生えるものは多いが泥湿地では少ない。泥水を被った後で花の判別も厳しく掲載に迷うような写真であるが、記録として取り上げた。本種の産地は少なく、生育環境も限られる。環境省カテゴリでは準絶滅危惧(NT)に指定されている。
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ハナムグラ

ムグラという名の植物
 葎(むぐら)とは広い範囲にわたって生い茂る雑草、またはその茂みのことをいう。カナムグラ(クワ科)、ヤエムグラ(アカネ科)などが代表的な種である。本種にも葎(むぐら)という名がついているが、もはや生い茂る雑草とはいえないほど絶滅が危惧されている。
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サワフタギ

深緑の森で目立つ白花
 春から初夏の花が終わる端境期、深緑の森でよく目立つ花である。常緑性の多いハイノキ科において数少ない落葉性の低木である。西南日本の照葉樹林内に種数が多く、この地方に行くと分類に難儀する。これらはアルミニウムを多量に含み、焼いて得られる灰は染料の媒染剤に用いられた。「灰の木」が科名や属名の由来という。
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キバナウツギ

黄花の空木
 5月は空木という名前をもつ樹木の花が見頃になる。この木の花を数回見たことがあるが、いずれも見頃を過ぎていた。偶然に見かけることが多く、狙いを絞りきれない種である。
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ユキザサ

絶好の被写体
 特に珍しい植物ではないが、久しぶりに群生しているものを見かけた。咲きはじめで、とてもみずみずしい花ばかりだ。
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セッコク [ランの仲間]

素晴らしい群生
 アズマシライトソウを撮影後、巨木に着生するセッコクが見ごろになっていた。高所にあるため望遠レンズを使っても満足に写せない。そこで、別の自生地が気になり移動した。
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ジャケツイバラ

綺麗な花には刺がある
 新緑の丘陵地を移動中、色鮮やかな黄色が視野に飛び込んできた。以前、薮こぎの時に鉄条網を思わせる凄まじい刺に閉口したことがある。
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アズマシライトソウ

繊細な花に出会う
 昔から縁があり、この地域にはよく訪れていた。湿った南からの風が山にあたるところで、霧ができやすく雨量も多いところだ。
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ササバギンラン [ランの仲間]

金さん銀さん揃い踏み③
 キンラン属Cephalanthera の最終回。クゲヌマランやユウシュンランは残念ながら近くに見当たらず、来年以降の目標となった。
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キンラン [ランの仲間]

金さん銀さん揃い踏み②
 銀金の順でご本家の登場。黄色の花は林内でよく目立つ。急激に数を減らし、絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されている。秩父地方でもギンランよりも少ない。私の観察地では3箇所のみ。この撮影地は有名な観光地にあり、歩道から見えやすいところにある。一部のアズマネザサや低木を取り除くだけで、少しずつ数が増えてきた。
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ギンラン [ランの仲間]

金さん銀さん揃い踏み①
 昔は山野でふつうに見られたキンラン属Cephalanthera が激減しているという。環境の変化(明るい雑木林の減少)や採集などが原因と考えられている。この仲間には菌根菌との共生関係が確認されており、土壌条件が合わないと枯れてしまう。1株ずつはえることが多く、単調な写真になりやすい。この日は3株に救われた感じがする。
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ノアザミ [キクの仲間]

初夏の棚田
 自宅から数㎞離れたところに棚田が広がる。ここから臨む武甲山は雄大で美しかった。その面影は石灰岩採掘により薄れたが、棚田は今でも整備され、畦にはえる植物の観察に適している。前日のキツネアザミも同じ棚田で撮影した。
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キツネアザミ [キクの仲間]

GWは地元で徘徊
 GWはどこへ行ってもにぎやかだ。少しでも幹線道路を通ろうとするならば渋滞に巻き込まれる。そのような時は近くの田畑を徘徊する。
 今年は季節が早く進み、初夏の花が咲き乱れている。雑草と扱われるような植物もじっくり観察するとなかなか美しい。

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ヤマツツジ [ツツジの仲間]

アカマツ林にはヤマツツジがよく似合う
 どこかで聞いたようなフレーズである。40年以上前になるが、植生調査に関わったことがあり、アカマツ-ヤマツツジ群集という言葉を知った。植物生態学では、森林を構成する高木層や低木層などから植物群落を細かく分類する考え方がある。写真上のように高木層にアカマツ、低木層にヤマツツジがはえる林がその典型と思われる。関東地方にある二次林の一つはこの群集といわれるが、様々な要因による松枯れなどで写真のような林は少なくなっている。
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イワツクバネウツギ

武甲山の貴重種
 武甲山といえばチチブイワザクラミヤマスカシユリが有名であるが、これ以外にも希少な植物が生育していた。その中の1種を幸運にも見ることができた。初見の植物は花づきが良く、当たり年のようだ。
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オドリコソウ

大勢の踊り子たち
 今日5月2日は八十八夜。春から夏に移る節目とされてきたが、今年は晴れれば夏日になることも珍しくない。
 この花は、薮陰や道ばたで群生しているのをよく見かける。ところが見事な群生でも、絡まる蔓や放置されたゴミなどで、撮影を躊躇することが多い。数日前の散歩で久々に気持ちの良い群生に出会えた。
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エビネ [ランの仲間]

エビネブームが過ぎて
 1970~1980年代、エビネ類の栽培に人気が高まり、多くの野生種が採集された。山野で見るのが難しい時期もあったが、近年、少し回復傾向にあるようだ。エビネブームの再来や盗掘が起こらないことを期待したい。
 ヤマウツボを毎年観察する林で偶然に見つけたもので、5株ほど確認した。ケヤキやトチノキの巨木からなる林床は、厚く積もった腐葉土で柔らかい。イチリンソウやニリンソウも生育する貴重な環境である。

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