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キバナコウリンカ [キクの仲間]

石灰岩地の希少種
 この植物が生育する地は筆者が最も通った山域である。拙ブログでも昔の写真シリーズ1~6(希少になった桃源郷の花々桃源郷の早春桃源郷の春桃源郷・新緑の候桃源郷の初夏桃源郷の秋)で紹介した。希少な本種が後になったのは,再撮影を考えていたからである。掲載した7年前の写真は不十分で撮り直すつもりでいた。しかし,その気持ちはすっかり失せてしまった。
 高校生の頃,方解石の観察で訪れたのが最初で1960年代後半だった。その後,植物を目的にで毎週のように登った40年前とは全く別な山に変わり果てていた。自生地は唯一採掘を免れた山であるが,食害だけでなく林道開通,クライミング人気などで登山道は踏み固められていた。明らかに過剰利用(オーバーユース)が原因である。筆者らが設置した道標の一部が括り付けられて残っていたが,その当時の豊かな自然が懐かしい。

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キバナコウリンカ(キク科)Tephroseris furusei 黄花紅輪花
 関東の秩父山地の石灰岩地に特産する多年草。
 コウリンカに似ているが,茎にもくも毛があって白く,葉が薄く,花が黄色なので違う。タカネコウリンカとは,舌状花がより長く,黄色で,総苞の下に苞がないので区別される。
 茎は高さ45㎝前後,茎の中部の葉は倒披針形で長さ8㎝ほど。
 花期は7月。頭花は普通5個,径2.5-3㎝,花柄は3-6.5㎝。総苞は長さ5-7㎜,短毛がある。舌状花冠は長さ12-16㎜。果実は痩果で有毛。冠毛は汚褐色を帯び,長さ6-8㎜。
 学名は発見者古瀬義氏への献名。(2016.7.3)


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