SSブログ

ヤブデマリ

装飾花は5裂片
 花の端境期に谷筋で白い花が一際目立っていた。一見アジサイの仲間(アジサイ科アジサイ属Hydrangea)と思えるが,装飾花は4裂片(エゾアジサイノリウツギ参照)。一方,本種(ガマズミ科ガマズミ属Viburnum)の装飾花は5裂片(オオカメノキ参照)。クロンキスト及びエングラー分類体系ではユキノシタ科なので同じ仲間に見えても仕方ない。果期までには間があるので8年前の写真D(未熟期の果実)を添付した。
※ 写真は上から順にA~D
yabudemari.jpgyabudemari2.jpgyabudemari3.jpgyabudemari4.jpg
ヤブデマリ(ガマズミ科)Viburnum plicatum var. tomentosum 藪手鞠
 本州(太平洋側)~九州に分布,山地の谷筋など,湿った湿った林内に多く見られる落葉低木~小高木。日本固有種。枝を水平に伸ばし,高さ6mほどになる。
 葉は対生し,長さ5-12㎝,幅3-7㎝の楕円形~広楕円形。先は短く尖り,基部は広い楔形~円形。縁には鈍い鋸歯がある。側脈は7-12対で,裏面に突出し,葉の縁近くまでほぼ真っ直ぐに伸びる。はじめ表面には毛があるが,ほとんどが脱落する。裏面の脈上や葉柄には星状毛が多い。
 花期は5-6月。枝先に径5-10㎝の散房花序を着ける。花序の中心部には小さな両生花が多数着き,その周りを径2-4㎝の装飾花が取り囲む。装飾花は不揃いに5深裂して平開,裂片の1個だけが小さい。
 果期は8-10月。核果は楕円形で長さ8-10㎝,花序の枝とともに赤くなり,のちに黒く熟す。
クロンキスト及びエングラー分類体系ではスイカズラ科として分類される。(A~C:2022.5.11 D:2014.7.8)

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。