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タカクマヒキオコシ

類似種多し
 本変種が紀伊半島南部那智滝周辺に分布していることを把握していた。予想していた場所を30分ほど歩き,シカも入り難い岩場中段にそれらしきものを見つけた。手にとって観察できないので望遠レンズで引き寄せた。貧弱な個体ばかりなので別のものとも思えたが,特徴である葉表面の疎らな毛,萼の上唇及び下唇の違いなどからタカクマヒキオコシと判断した。
 ヤマハッカ属Isodon には似た種が多く,種間においてもそれぞれ自然雑種があるなど,同定には苦慮する仲間である。特に,イヌヤマハッカとミヤマヒキオコシの花の長さや葉形は様々で,多くの変種がある。ヒキオコシヤマハッカを除くと,分布を地域によって分けているので,同定への手がかりとなる。
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タカクマヒキオコシ(シソ科)Isodon shikokianus var. intermedius 高隈引起し 別名 コアキチョウジ
 本州(福島県以西の太平洋側)・四国・九州に分布,山地の木陰に生える多年草。四国の深山に分布するミヤマヒキオコシの変種。茎は高さ40-80㎝。母種に比べて葉は細く,長さ5-13㎝,幅1.5-4㎝,疎らに毛があり,広披針形~長卵形。花期は8-10月。青紫色の花は長さ8-11㎜。和名は鹿児島県・高隈山で発見されたことに由来する。 (2020.10.21)

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