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アケボノシュスラン [ランの仲間]

曙色の花
 過去に数回見てきたがいずれも単体,ようやく10株ほどの群生を地元で見ることができた。大径木のスギに守られるように3箇所で群生していた。花を着けたものはわずか2個体で物足りないが,良い花づきのものが1株あった。9月初旬に蕾をつけはじめ10月に入って開花した。8月下旬に見頃となるところもあり,地域や標高によって開花時期に大きな差がある。埼玉県RDBカテゴリーでは絶滅危惧ⅠB類(EN)であることからここは貴重な自生地だ。
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アケボノシュスラン(ラン科)Goodyera folisa var. laevis 曙繻子蘭
 北海道~九州・屋久島に分布,落葉~常緑広葉樹林の林床に生える常緑多年草。群生していることが多い。
 茎は匍匐して先は立ち上がり,開花期の高さ10-15㎝。葉身は長さ2-4㎝,幅1-3㎝の卵形で,数枚の葉を着ける。
 花期は8-10月。花序は短く,花を密に3-8個着ける。花は淡紅色を帯びた白色で,長さ8-10㎜,背萼片と側花弁は重なり合い,先がわずかに開く。
 ツユクサシュスラン G. folisa var. folisa の変種,ポリネーターはマルハナバチの1種でトラマルハナバチ,菌根菌は担子菌門のケラトバシディウム属である。
 本州の日本海側や北海道には2倍体が,西日本の太平洋側には主として4倍体が分布することが知られており,4倍体であるツユクサシュスランとの関係も含めて,今後分類が見直されるだろう。(2023.10.16)

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