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カントウヨメナ [キクの仲間]

身近な野菊の同定は難しい
 埼玉県から刊行物に「亜高山帯を除いた埼玉県内の低地~山地に分布」という表記ある。このことから秩父地方も含めてカントウヨメナの分布に興味があった。気づかないのかもしれないが盆地内で見つけられたのはユウガギクだけである。掲載したものは平野部の田の畦で撮影した。葉や花には変異があるので明確な違いである痩果の腺毛(写真E)で最終的に同定した。

 ヨメナの仲間は人里の野菊として馴染み深いが,個人的には同定しづらい。以前の図鑑では冠毛の短いヨメナ属Kalimeris として分類されていたが,近年ではシオン属Aster の一部として分類されているまた別の埼玉県内刊行物に「県内にもヨメナが分布」という記載があるが,本来の分布は本州(中部地方以西)・四国・九州であることからこの記載についても疑問が残る。
 ※ 写真は上から順にA~F
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カントウヨメナ(キク科)Aster yomena var. dentatus 関東嫁菜
 本州(東北地方南部~関東地方)に分布,田の畔など,日当たりよい湿った場所に生える多年草。
 地下茎を横に張りめぐらせながら繁殖する。草丈は0.5-1m,ユウガギクに比べ,分岐回数は少なく,側枝は斜上する傾向にある。
 葉は卵状披針形,葉はユウガギクより厚く,ヨメナより薄く,中間型で,大きな鋸歯の鋸歯縁となり,ユウガギクのように深く切れ込むことは少ない。
 花期は8-11月。頭花の径は約2.5㎝。舌状花は普通淡紫色。総苞片は3列。冠毛は肉眼では識別できないほど短く,長さ0.25㎜ほど。痩果の稜と面に腺毛がある。よく似たユウガギクの腺毛は痩果の稜だけである。(2023.10.24)


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