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キランソウ属雑種

キランソウ属 Ajuga は雑種をつくりやすい
 ニシキゴロモと思いながらシャッターを切った。少し離れたところにタチキランソウらしきものがあったが,気に留めることもなく通り過ぎた。帰宅後,写真を整理していると不安になり,ニシキゴロモとするには早合点と感じた。
 ・タチキランソウやニシキゴロモキランソウに比べて花冠上唇は直立し,2裂すること。
 ・ニシキゴロモはタチキランソウに比べて葉はより広卵形,粗い鈍頭の鋸歯,葉表は脈沿いに紫
  色を帯びること。
 これらからタチキランソウと
ニシキゴロモの特徴を合わせもつ雑種とした。キランソウ属は雑種をつくることが知られ,拙ブログではジュウニキランソウジュウニヒトエ×キランソウを掲載している。
makinoi×yesoensis.jpgmakinoi×yesoensis2.jpg
タチキランソウ×ニシキゴロモ(シソ科)
それぞれの母種を掲載して本雑種の解説としたい。(朱書きは主たる特徴を示す)
タチキランソウ Ajuka makinoi 
 本州(関東地方西南部~東海地方)に分布,山地に生える多年草。茎は数本斜上するかまたは倒伏し,長さ5-20㎝,全体に長い白毛が散生する。下部の1-2対の葉は鱗片状またはさじ状になり,上部の数対の葉は長楕円形,やや鈍頭で,縁には少数の先の円い粗い重鋸歯があり,長さ3-5㎝,幅1-1.5㎝であるが,夏葉は長さ8-10㎝,幅3.5㎝にもなる。花期は4-6月。花は瑠璃色で上部の葉腋に数個ずつ着き,長さは背面で13-16㎜,上唇は直立し長さ2-3㎜あって2裂する

ニシキゴロモ Ajuga yesoensis
 北海道・本州・九州の主として日本海側に分布,丘陵地の林内に生える多年草。茎は数本株をつくって立ち上がり,高さ8-15㎝,基部の2-3対の葉は鱗片状となる。葉は数対あり,長楕円形~広卵形で長さ2-6㎝,幅1-3㎝,1-3㎝の葉柄があり,ときに裏面が紫色を帯びることがある。花期は4-5月。花は2-6個ずつ葉腋に着き,淡紫色で長さ10-11㎜の筒部があり,下唇は大きく,3裂する。上唇はやや長く,直立して2裂し,長さ2.5-3㎜。
(2023.4.13)

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