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ネナシカズラ [寄生植物]

帰化ではなく在来種
 日本に分布するネナシカズラ属 Cuscuta は帰化を含めて9種,といわれている。その多くは花柱が2個あるが,本種の花柱は1個(写真B)である。
 要注意外来生物指定のアメリカネナシカズラと在来種のマメダオシや本種との違いは見分け難いが,在来種2種は垂直方向に絡まる傾向がある。一方,
アメリカネナシカズラは覆いつくすように水平方向に広がる傾向がある,と感じた。
 本種が寄生できる植物(宿主)はどんなものがあるのか興味深い。いくつかの研究を見ると,多くの植物に寄生して宿主特殊性は低いようだ。遺伝子解析が進み,宿主への侵入システムが次第に明らかになっている。
 ※ 写真は上から順にA~D
nenashikazura.jpgnenashikazura2.jpgnenashikazura3.jpgnenashikazura4.jpg
ネナシカズラ(ヒルガオ科)Cuscuta japonica 根無葛
 北海道~沖縄に分布,葉緑素がなく,白っぽいつる性の寄生植物。
 日当たりの良い山野の草や低木に巻きつき,茎は針金状で無毛,太さ約1.5㎜。茎には普通紫褐色の斑点がある。

 退化した葉は3角形,長さ2㎜以下の鱗片状。
 花期は8-10月。花は穂状に着き,汚白色,鐘形で長さ3.5-4㎜,先は5裂。花柱は合着して1個,柱頭の先端は2裂する。
 蒴果は長円形で長さ約4㎜,はじめ花冠を頭に被っているが,のちに裸出して横裂する。(2022.10.12)


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