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サガミラン [ランの仲間]

相模から関東各地に
 Cymbidium シュンラン属には「cymbe(舟)+eidso(形)」という意味があるという。唇弁をボートような舟に見立てたと思われる。和名は発見地に因む。埼玉県では県南部の低地や丘陵地の常緑広葉樹林内に散発的に生育しているという報告がある。別名の「モドキ」について検索すると数多くヒットし,別種として確立するまでの経緯が推察できる。夏の花後,別の花茎を伸ばして,秋に花を着けることもある。
sagamiran.jpgsagamiran2.jpg
サガミラン(ラン科)Cymbidium nipponicum 相模蘭 別名 サガミランモドキ
 本州(関東地方)に分布,菌従属栄養植物で葉をもたない地生のラン。日本固有種。
 開花時の高さ5-30㎝。花期は6-10月。2-5個の花を着ける。花は緑色を帯びる乳白色。萼片は長さ約20㎜,幅約5㎜,側花弁は蕊柱を囲み,長さ約15㎜,唇弁は卵形で,長さ約15㎜。自動自家受粉するため,大部分の花が結実する。
 マヤランに似るが,本種は側花弁が幅広く,花色が異なり,小花柄がねじれず,果実の形が異なる。
 マヤランの白花品とされていたが,遺伝子レベルの分化も大きく,別種として扱うのが適当。本種と疑われる植物に複数の学名があるため,いずれの学名を充てるか問題だったが,基準標本を検討した結果,標記の学名を使うことが適当であることがわかった。菌根菌は主に担子菌門のロウタケ科。 (2022.8.3)

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