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ヤクシマヒメアリドオシラン [ランの仲間]

唇弁の裂片に注目
 ハクウンラン属Odontochilus は,唇弁の様子で2分するようだ。唇弁舷部の裂片が4角形になるハクウンランに対し,本種の裂片は概ね3角形になる。初産地が屋久島でヒメアリドオシ(アカネ科)の葉に似ることが和名の由来である。別属にヒメアリドオシランがあるので紛らわしい。
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ヤクシマヒメアリドオシラン(ラン科)Odontochilus yakushimensis 屋久島姫蟻通し蘭 別名 ウスベニタシロラン
 本州(中部地方,近畿地方)・四国・九州(甑島,大隅半島)・屋久島・沖縄に分布,おもに暖温帯の林下に生える地生の多年草。茎の下部は地表近くを横に這い,節から出る根は退化し突起状。茎は開花時に高さ4-10㎝,下部に3-5葉を疎らに互生し,上方は花序とともに白色の多細胞の毛が疎らに生える。葉は暗緑色で毛がなく,卵形,長さ1-2㎝,幅0.5-1㎝,鋭頭。花期は6-8月。花は白色または淡紅色,1-4個を総状花序に着ける。苞は披針状で長さ1㎝,鋭頭,子房を抱く。萼片は外面に疎らに毛があり,下半部は互いに合着する。側花弁は背萼片に接着する。唇弁は比較的大きく,基部は袋状の距となり,爪部は細く全縁,中部に溝があり,舷部は3角形で先端は2深裂する。蕊柱は直立して2㎜。小嘴体は角状。葯は卵形で尖り,花粉塊は長楕円形で2個。ハクウンラン属Odontochilus はシノニム synonym としてkuhlhasseltia とする考え方もある。(2021.7.30)

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