SSブログ

ホンゴウソウ

極細の地上茎
 幸運なことに奇妙な花を2度見ることができた。最初は植林下,近くにはヒナノシャクジョウも生えていた。この個体(F)では雄花を判別できなかった。次はやや荒れたコナラ二次林下,ここではヒナノシャクジョウは見られなかった数個体がまとまっていて,上部に黒っぽい雄花,その下部に球状の雌花があること確認した。

 ●全体の様子(A,F) ●側方からの花序(B~D) ●上方からの花序(E)
 ※ 写真は上から順にA~F
hongousou.jpghongousou2.jpghongousou3.jpghongousou4.jpghongousou5.jpghongousou6.jpg
ホンゴウソウ(ホンゴウソウ科)Sciphila nana 本郷草
 本州(宮城県以南)~沖縄に分布,暗い林床下の落ち葉の間に生える菌従属栄養植物。地下に白色の根茎がある。地上茎は高さ3-13㎝,極めて細く径0.5㎜以下である。

 葉は鱗片状で長さ1.5㎜,茎とともに紫褐色。
 花期は7-10月。雌雄同株で総状花序に単性花を着ける。総状花序は長さ0.5-2㎝,4-15個の花を着ける。花序の下部に雌花,上部に雄花が着く。苞は鱗片状で先は尖る。花柄は糸状で長さ約3㎜,雄花は径約2㎜。花被は紫紅色で6深裂,裂片の内3個は卵状披針形で大きく,他の3個は小さく,先が細長く伸びて,先端に球形の付属体を着けているが,これは早い時期に落ちる。雄蕊は3個で,大きいほうの花被片
 雌花は径約1.5㎜,花被片は6裂する。心皮は多数あって離生し,球状に集まっている。花柱は各心皮の腹面の上部に着き,糸状で長さ約0.7㎜。
 果実は多数の心皮が集まった径約2㎜の球形の集合果となる。(A~E:2023.8.6 F:2023.7.27)


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。