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ヒナノシャクジョウ

摩訶不思議な花
 この仲間の花を見るのはルリシャクジョウ以来,約40年ぶりとなる。極小の本種を一度見て慣れてくると,地表の白い個体に気づけるようになった。筒状の先端が茶色のものは花後,先端がまだ白いものは蕾。花は一日花で,通常は1個体1つずつ咲くといわれている。花のつくり(写真C)は,3つの外花被片(萼片),3つの内花被片(花弁),外花被片間に3つの雄蕊,筒状中心部の底から出て先が3裂している部分が雌蕊と思われる。陽の当たるようなところにも生えていたのは意外だ。
 ※ 写真は上から順にA~C
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ヒナノシャクジョウ(ヒナノシャクジョウ科)Burmannia championii 雛の錫杖
 本州(関東以西)~屋久島・沖縄島に分布,林内の林床に生える菌従属栄養植物。
 繊細な白色の小草で,高さ3-15㎝,根茎は球状に膨れ,多数のひげ根がある。球状の根茎から1本の地上茎を直立し,分枝せず,披針形の鱗片葉(長さ2-4㎜)を疎らに互生する。
 花期は8-10月。白色の花は柄がなく,やや頭状に集まる。外花被片は筒状に合着し,長さ6-10㎜,翼がなく,裂片は3角形で長さ1.5㎜内外。外花被片の内部は黄色に見える。内花被片はへら形で小さい。雄蕊は外花被片と互生し,内花被片の下部に着く。果実(蒴果)は倒卵形で長さ2.5㎜内外。(2023.7.27)


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