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コスギラン [シダの仲間]

最大の収穫
 今回訪れた蛇紋岩の山の目的はオゼソウ。目的を達成して植物相に変化がなくなったので山頂を目前に下山を決めた。登山者で賑わう山頂は目的外,このシダはその時に見つけた。トウゲシバの仲間であることは分かったが見たことのないシダである。黄緑色の葉と胞子嚢,一部には無性芽らしき痕跡もある。自信はないがこれ以外に該当するものはない。
kosugiran.jpgkosugiran2.jpg
コスギラン(ヒカゲノカズラ科)Huperzia selago 小杉蘭
 北海道・本州(静岡県・岐阜県以北)の高山帯と屋久島の高地で,向陽の斜面の地上や岩上に生える常緑の小型草本。
 茎の基部は斜上し,分岐して直立茎を伸ばす。直立茎は数回叉状に分岐し,頂部に芽体をつけるが,大きさに変異がある。葉は開出するものが多く,黄緑色から緑色,線状披針形から狭披針形,下半分はほぼ同じ幅で,上半分はしだいに狭くなり,鋭頭~鋭尖頭,革質で光沢があり,中肋ははっきりしない。胞子葉は栄養葉よりも少し小さい。胞子表面ではこぶが網状に連なる。
 植物体の大きさ,葉の形や大きさには変異が多く,名前がつけられた変異型も多い。日本でも,次の3型が記録されているが,区別は明確とはいえない。

チシマスギラン var. selago は,茎は葉とともに径約1㎝,高さ5-12㎝。葉は長さ5-10㎜,斜上し,茎の下部では開出する。千島産。
コスギラン(狭義) var. appressa は,茎は葉とともに径5-10㎜,高さ10-15㎝。葉は長さ5-7㎜,茎に圧着する傾向があり,上半分のものは内曲する。本州中部以北の高山帯と屋久島の山頂付近とに生育し,中国の高地にも分布する。
エゾノコスギラン var. patens は,茎は葉とともに径10-15㎜,高さ10-15㎝,またはそれ以上になることもある。葉は長さ5-10㎜,やや開出する。北海道産。(2023.7.7)

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