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ツクバトリカブト

猛毒の植物に触れる
 トリカブトの仲間を注意深く見ていくと少しずつ面白さが出てくる。ノギクなど観察しながら山麓の砂利道を進むと,終盤を迎えたトリカブトを所々で目にした。花柄,葉や葉柄の毛の状態を確認し,ヤマトリカブトよりも分布が広いとされるツクバトリカブトとした。
 キンポウゲ科の多くは萼が花の大部分を占めて意識しないと花弁に気づかない。トリカブトでは上萼片内部に1対の花弁が隠れている。残り花の上萼片を開く(写真C)と面白い形の花弁が現れた。この部分も分類上重要であることを改めて知ることができた。
 ※ 写真は上から順にA~D
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ツクバトリカブト(キンポウゲ科)Aconitum japonicum subsp. maritimum 筑波鳥兜
 本州(東北地方~関東地方の沿海山地,長野県,群馬県)に分布,低地~山地帯の林縁,草原などに生える擬似1年草。茎の高さは60-150㎝。
 茎葉の葉身は5角形~5角状円形,長さ4-14㎝,幅4.5-16㎝,3全裂~3深裂する。葉質はやや厚く,両面に屈毛が生え,葉柄にも屈毛が生える。
 花期は8-10月。花は長さ5-10㎝の小型の円錐花序に2-6個ほど着く。上顎片は僧帽形で嘴は長いか,あるいは時に円錐形で嘴は短い。花弁は時に有毛で,距は太くかつ長く,180度以上に屈曲する。雄蕊は多少とも有毛。雌蕊は3-5個,普通無毛または時に屈毛が生える。袋果は16-20㎜,直立する。
 染色体数は2n=32の4倍体種。(2022.10.13)


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