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シシガシラ [シダの仲間]

葉は放射状に
 各地で見られる常緑性シダで,多くの別名がある。栄養葉が車座に出る,栄養葉の羽片表面は中肋が凹んだようになる,葉柄はかなり短い,などで類似のオサシダと区別できる。冬の葉はロゼット状に地表に伏した状態になっている。キソキバナアキギリダンドタムラソウが生える斜面を下ると多くのシダを観察することができた。
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シシガシラ(シシガシラ科)Struthiopteris niponica 獅子頭 別名 ムカデグサ
 北海道・伊豆諸島・本州・四国・九州(本土,黒島,屋久島)に分布,山地~山麓の林下や林縁,路傍などに普通に生育し,群生することが多い常緑性のシダ。初夏~夏の前半に葉を展開する株が多く,株の外側から昨年の栄養葉,胞子葉の順に並んでいる。
 根茎は太くて短い塊状,やや斜上して葉を叢生する。根茎と葉柄基部に密生する鱗片は暗褐色の紙質で目立つ。
 葉は二形をなし,栄養葉は開出し,遅れて胞子葉が株の中央に直立して出る。栄養葉は単羽状の披針形,長さは約40㎝で葉身の中央のやや上方で幅が最大となり,それよりも前方または下方は徐々に狭まり,先端は頂羽片のように尾状に伸びる。葉柄は短い。羽片は30対以上あり,全縁の線形で先端は鎌状に曲がり,基部ではわずかに隆起する。
 胞子葉は株の中央部に数本が高く直立し,羽片の数は少ない。胞子葉の幅は狭くて裏面へ巻き込んでいる。染色体数はn=31,34,2n=72の2倍体で有性生殖,異数体がある。日本各地に変種や品種として区別されているものがある。(2022.6.13)

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