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エンシュウムヨウラン [ランの仲間]

初見のムヨウラン属
 1980年遠州・春野町(現・浜松市)で発見,近年では関東地方(東京都,埼玉県,茨城県)にも新産地報告があり,現在の北限は新潟県である。ムヨウラン属Lecanorchis の仲間はその名のとおり情報量が少ない。わずかな情報と過去の経験をもとに自生する環境を推測した。予想したコナラ林を30分ほど歩き,2箇所目で発見することができた。
 本種の特徴である筒状で開かない花がほとんどである。唯一半開したものを見つけ,唇弁の毛を撮影することができた。

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エンシュウムヨウラン(ラン科)Lecanorchis suginoana 遠州無葉蘭
 本州(関東地方・東海地方)・四国・九州に分布,暖温帯の常緑広葉樹林や落葉広葉樹林下に生える菌従属栄養植物。開花期の高さは15-30㎝。植物体全体が黄褐色に帯びる。花期は5-6月。3-6個の花を着ける。花は淡褐色で唇弁の毛は黄色,筒状で完全には開かない。近縁のウスキムヨウランからの区別点は,唇弁の毛に分枝が疎らで分枝した細胞が長いこと,開花期が早いことなどである。本種をウスキムヨウランの変種とする見解もある。和名は静岡県春野町(現浜松市)で最初に発見されたことに基づく。(2022.5.26)

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