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イワガネゼンマイ [シダの仲間]

和名もよく似ているシダ
 イワガネソウ(2021-07ー17)に似ているが,羽片の先端が急に狭まって尾状に伸びること,葉脈が網目状にならないことで区別する。すでに胞子は飛んでいるが胞子嚢群からも脈の模様が分かる。シダを熟知した人は羽片で容易に見分けられるが,知識が乏しい者は細部まで確認しなければならない。葉の表裏に毛があるかないかでさらに品種レベルに分類されている。iwaganezenmai.jpgiwaganezenmai2.jpgiwaganezenmai3.jpg
イワガネゼンマイ(イノモトソウ科)Coniogramme intermedia 岩根銭巻
 北海道(本土,礼文島,利尻島)・伊豆諸島(利島,八丈島)・本州(本土,粟島,佐渡,淡路島)・四国・九州(本土,対馬,天草諸島,甑島諸島,種子島,屋久島)・小笠原諸島(南硫黄島)に分布,山地林下のやや空中湿度が高い地上や岩の斜面の隙間に生える常緑性のシダ。根茎は匍匐し,茶褐色の鱗片をやや密に着ける。葉柄は葉身とほぼ同長,無毛で背軸側は暗紫色を帯びることがある。葉身は長さ40-60㎝で光沢はなく,下部の羽片だけが2回羽状で,上部は単羽状となる。羽片は鋸歯のある長楕円形で,両面ともに無毛で先端は急に狭まって尾状に伸びる。羽片の側脈は1-2回分岐してそのまま平行に並び,網目はつくらずに鋸歯までまたは鋸歯の先端まで届く。胞子嚢群は羽片または小羽片の幅の2/3まで側脈上を線状に伸び,辺縁までは達しない。胞子嚢群があると側脈が強調される。
 染色体数は n=60,2n=120 の4倍体で有性生殖。
(2021.10.14)

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