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ミミナグサ

身近な雑草といわれているが・・・・・
 図鑑などには“田畑や道端などに普通に見られる”と表記されている。比較的自然豊かな秩父地方であっても,今ではよく見られるのはオランダミミナグサである。シノニム synonym としての学名がいくつかあることから,分類が面倒な種と思われる。図鑑の検索では,萼片と小花柄の長さの違い,花の着き方,茎の色,などを視点としているが,咲きはじめと終わりとでは変化があり,同定に迷う。
 古い石段に数個体が生育しているのに気付いた。花の美しさは千差万別,雑草といわれる花でも魅かれるものがある。
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ミミナグサ(ナデシコ科)Cerastium fontanum subsp. vulgare var. angustifolium 耳菜草
 日本全土にあり,樺太,朝鮮,中国(本土・台湾),インドにも分布,田畑や道端などに普通に見られる越年草。茎は下から枝を分け,短毛があり,上部には腺毛もあって,高さ15-30㎝になり,普通黒紫色を帯びる。葉は対生し,柄はなく,卵形~長楕円状披針形,長さ1-4㎝,幅4-12㎜,両面に毛がある。花期は5-6月。花序はやや疎らに花を着け,小花柄は長さ5-15㎜。萼片は長楕円形で,長さ4-5㎜,短毛と腺毛がある。花弁は長楕円形で,2浅裂し,萼と同長。雄蕊は10個。基本種のオオミミナグサ subsp. vulgare は多年草で,日本では北海道にあり,ヨーロッパ,アジア,北アメリカに広く分布する。本種はオオミミナグサの地方変種として考えられている。
 和名は葉の形がネズミの耳に似ることに因る。(2021.5.9)

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