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アズマレイジンソウ

矮小化の個体
 この日は高茎草原に咲く花を探し歩いた。残念ながら目的の花は見つからず,ねらいをトリカブト属Aconitum に切り替えた。本来のアズマレイジンソウは草丈が50㎝を越えるが,ほとんどが20㎝程度のものばかり。近くのホソバトリカブトには明らかに食み跡が残っている。アズマレイジンソウの矮小化にはシカの食害が影響しているのかもしれない。多くの高茎草原では種の単純化が進み,イネ科の植物が異様に目立つ。
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アズマレイジンソウ(キンポウゲ科)Aconitum pterocaule 東伶人草
 本州(東北地方~近畿地方の太平洋側山地)に分布,温帯林の林内,林縁や草地に生える多年草。茎は高さ20-100㎝,直立あるいはやや斜上し,上部で分枝する。根生葉は花期にも残り,葉身は腎円形,長さ5-16㎝,幅6-19㎝,5-7中裂,裂片は粗い鋸歯があるか羽状に浅裂し,鋸歯は卵状~披針形,下部の葉脈に沿って屈毛があるか無毛。花期は8-10月。花は長さ5-20㎝の総状花序に3-15個ほどつき,淡紅紫色~淡青紫色で下から咲く。レイジンソウの花柄には開出毛が生えるが,本種の花柄には屈毛が生える。和名は花の形が雅楽を奏でる伶人の冠に似ることに因る。 (2020.9.2)

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