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ハッカ

在来種の貴重な自生地
 現在では化学合成されるメントール(メンソール Menthol)はハッカから採取されていた。在来種はニホンハッカまたはワシュハッカと呼ばれているが,ヨーロッパ原産(ヨウシュハッカ)やアメリカ大陸原産(アメリカハッカ)などが導入され,品種改良や交雑を繰り返してきた。そのため,これらの種の同定は紛らわしいといわれる。これらの中で在来種の萼片は最も細く尖り,狭3角形であることが特徴のようだ。
 自生地は浸食されてできた崖と川に挟まれた狭い湿地にある。里山でありながら地形的に人家や田畑から隔離され,栽培などの人の手が容易く入れるような場所ではない。タデ科やイネ科の植物に被われている状態で,かき分けながら約10個体ほどを確認した。この場所のハッカは白花で,雄しべや雌しべがわずかに紅紫色を帯びている程度である。  
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ハッカ(シソ科)Mentha canadensis 薄荷
 北海道~九州に分布,湿地や溝の縁の草地に生える多年草。地下茎があり,全体に芳香がある。茎の断面は4角で,高さ20ー40㎝。葉や萼には軟毛がある。葉は狭卵形~長楕円形,長さ2ー8㎝,幅は1ー2.5㎝,鋭い鋸歯があり,両端は尖り,6ー20㎜の葉柄がある。花期は8ー10月,上部の葉腋に球状に花をつける。花は白色~淡紅紫色。萼は長さ2.5ー3㎜で,狭3角形,鋭尖頭の5歯がある。花冠は4裂し,長さ約4ー5㎜。(2019.9.12) 

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