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ナンバンギセル [寄生植物]

万葉集にも登場
 「道の辺の 尾花がしたの 思い草 今さらになど 物か思はむ」(作者不詳) とオモイグサ(思草)の名で詠まれているが,ナンバンギセルが尾花(ススキ)の下で咲く様子がよく分かる。万葉の作者の鋭い観察力や豊かな感性がうかがえる。
 叢生するススキの株内から花柄を伸ばすものから,写真のように株外から花柄を伸ばすものもある。この自生地では日当たりのよい南側よりも,直射日光が当たらない北側に多くの個体を見ることができた。
nanbangiseru.jpg
ナンバンギセル(ハマウツボ科)Aeginetia indica 南蛮煙管
 北海道~沖縄に分布,主にイネ科やカヤツリグサ科などの単子葉植物の根に寄生する1年草。全体に無毛。茎はごく短く,ほとんど地上に出ず,黄褐色で,狭3角形の鱗片状で長さ5ー10㎜の葉をまばらに数枚つける。花期は7-9月,葉腋から長さ15ー30㎝ほどの花柄を数本伸ばし,その先に横向きの花を1個つける。オオナンバンギセルに似ているが,萼の先は尖り,花冠裂片の縁は全縁となる。萼片の長さは1.5ー3㎝,淡紅紫色の条がある。淡紅紫色の花冠の長さは3ー5㎝。(2019.8.29)

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