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ヤマシャクヤク

絶滅の存亡は人にあり
 石灰岩地の武甲山にも自生していたが,今ではほとんど見られなくなった。この落葉広葉樹林下には,かなりの個体数が点在している。林床植物(写真上)は少なく,30㎝をこえる植物はヤマシャクヤクとバイケイソウばかり。林床の至るところにはシカの糞。
 環境省カテゴリでは準絶滅危惧(NT),関東では絶滅危惧Ⅰ類やⅡ類に指定されている植物であるが,シカの食害とは無縁のようだ。園芸目的の盗掘が主な原因といわれ,この場所でもそれとおぼしき痕跡が見られた。

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ヤマシャクヤク(ボタン科)Paeonia japonica 山芍薬
 本州(関東・中部地方以西),四国,九州の温帯に分布,主として落葉広葉樹林下に生える多年草。石灰岩地を好む傾向があるが,撮影地はそれとは異なる地質である。根茎は横にはい,太い根を出す。茎は高さ30-40㎝,3-4枚の茎葉を互生し,基部には数枚の鱗片がある。葉はふつう2回3出複葉で,両面とも毛はなく,裏面は白色を帯びる。花期は5月,茎の先端に径4-5㎝の花を1個着け,上向きに開く。花弁は5-7枚で,完全に開ききらず,縁は互いに重なり合う。雌蘂は多くは3個,ときに2または4個。花柱は短く外に曲がる。(2019.5.24)

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