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カワラノギク [キクの仲間]

河原に生える絶滅危惧種
 氾濫を繰り返す川の河原に生えていた野菊の一種。治水工事によって激減するという運命にある。kawaranogiku1.jpgkawaranogiku2.jpgkawaranogiku3.jpg

カワラノギク(キク科)Aster kantoensis 河原野菊
 関東地方と静岡県東部の中流域で玉石のゴロゴロした河原だけに分布する。学名のカントエンシス(Aster kantoensis)にも示されている。多くの河川でダムなどが整備されて玉石の河原が減少し、河川環境が大きく変化したことにより絶滅が心配されている植物である。(絶滅危惧Ⅱ類:環境省)
 真夏の強い日差しが照りつける灼熱の環境に耐え、冬の寒風が吹きさらす乾燥や低温でも写真のようなロゼット葉で生き抜くことができる。しかし、川の適度な氾濫がなくなり、玉石が土に被われて他の植物が侵入してくると競争に負けて生育できなくなる。一般的には、ロゼットの状態で冬を越し、翌年養分を蓄えて生育し10月頃開花、種子を放出して枯れる。
 昭和30年から40年代に多摩川、鬼怒川、相模川の中流域で群生していたといわれるが、現在これらの河川にはカワラノギクが生育できるような環境がなくなってきている。保護・育成の活動によって生き残っている植物ともいえる。花期には夏の高温・乾燥で下部の葉は枯れてしまい、残った上部の葉は細いのが特徴である。(2016.10.21)
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