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シオギク [キクの仲間]

岬めぐり&野菊めぐり
 山渓ハンディ図鑑11日本の野菊(いがりまさし. 2007. 山と渓谷社)に「海岸を染め分ける野菊」(p38ー39)という図説がある。日本列島の全海岸線を踏破することは困難でも,この図を参考にすれば特定地域に分布する野菊を愛でることができる。今回は四国南部にある幾つかの岬を目標にして,その地方特有の野菊を観察した。
 シオギクはイソギク(犬吠埼~御前崎に分布)に似ているが,頭花の径,総苞外片の形,染色体数などに違いが見られる。観察すると頭花が大きい分,見応えがあった。ところが事前に承知していたことだが,本来のシオギク(写真A~D)はわずかしか見られず,様々な雑種(写真E)が蔓延っていることに愕然とした。原因はこの岬にはないノジギクを観光用に植栽したことにはじまる。野生化した雑種の除去作業が行われたが,その効果はあまりないように思えた。遺伝子汚染によるシオギクの衰退が顕著である。
※ 写真は上からA~E
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