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タマガワホトトギス

断崖に残る
 低山帯から亜高山帯に分布し,標高が高いほど開花は早い傾向にある。標高約400mにある撮影地はかつては群生していたが,現在では切り立った崖に5株ほど残るのみ。直立や斜上するというが,ここでは食害や人の手が届かない断崖から垂下する個体だけとなった。
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タマガワホトトギス(ユリ科)Tricyrtis latifolia 玉川杜鵑 別名 ニッコウホトトギス,ハゴロモホトトギス
 本州~九州に分布,山地の水気のある所などに生える多年草。地下茎は縦に伸び,横に走出枝を出す。地上茎はややジグザクに曲がり,直立~斜上して40-80㎝。
 葉は互生し,広楕円形で長さ8-18㎝,幅3.5ー6.5㎝,基部は心形で茎を抱き,先は急に尖る。茎や葉にほとんど毛がない。

 花期は7-9月。茎頂と上部の葉腋に腺毛のある散房花序が着く。花被片は黄色,斜めに開き,内部に紫褐色の斑点がある。長さ20㎜内外,内片は長楕円形,外片は広長楕円形で内片よりはるかに幅広く,基部に大きな膨らみがある。
 茎と葉裏に毛のあるものをハゴロモホトトギス,葉裏脈上と子房に毛があるものをニッコウホトトギスとする考え方もある。
 牧野説によれば,花の色をヤマブキの色に比べ,ヤマブキの名所である京都府井出の木津川支流玉川に名を借りて,玉川ホトトギスになったという。
(2023.8.27)


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