SSブログ

ケヤマハンノキ

目立たないハンノキ属の花_その3
 垂下する雌花序(写真AB)はヤシャブシオオバヤシャブシにはない特徴である。この2種と同じ場所に生えていることから,日本海側に分布するヒメヤシャブシではないかと疑っていた。「本来自生している在来種との競合や遺伝的攪乱を危惧して生物多様性に悪影響を及ぼす」として,警告している県もある。花期はヤシャブシやオオヤシャブシより早く2月には花序が出はじめる。紅紫色で無柄の雌花序はヒメヤシャブシ(雌花序は緑色で有柄)には見られない。何より展開した葉(写真CD)を見れば一目瞭然。ヤシャブシ類の葉とは異なる。
※ 写真は上から順にA~E
keyamahannoki.jpgkeyamahannoki2.jpgkeyamahannoki3.jpgkeyamahannoki4.jpgkeyamahannoki5.jpg
ケヤマハンノキ(カバノキ科)Alnus hirsuta var. hirsuta 毛山榛の木 別名 ハゲシバリ
 北海道・本州・四国・九州に分布,丘陵上部から山地に生える。川岸や渓流沿いに多く見られる落葉高木。高さ10-20m,直径15-80㎝になる。樹皮は紫褐色,滑らかで,灰色の横長の皮目が目立つ。
 葉は互生,葉身は長さ8-15㎝,幅4-13㎝の広卵形。先端は短く尖るかまたは鈍い。基部は円形~浅心形,縁には欠刻状の重鋸歯がある。側脈は6-8対,表面で凹み,裏面に隆起する。表面は濃緑色,短毛が疎らに生える。裏面は帯白緑色,全面に黄褐色の毛があり,葉脈上に特に多いが,無毛のものもあるなど変異は大きい。
 花期は3-4月。雌雄同株,雌雄異花。葉の展開前に開花する。雄花序は長さ7-9㎝の円柱状で,柄があり,枝先に2-4個下垂して着く。雌花序は紫褐色の楕円形で,雄花序のもとに下向きに3-5個ずつ着く。
 果実は堅果。果穂は垂れ下がり,長さ1.5-2㎝の楕円形。果穂にはタンニンが多く含まれ,黒色の染料になる。(AB:2023.3.1 C~E:2023.4.12)


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。