SSブログ

ホザキヤドリギ [寄生植物]

冬青空に映える
 ホザキヤドリギの果実が目立つ季節となり,6月に見た宿主樹(シラカンバ,イロハモミジ)を再訪した。花期(写真DE)には宿主の葉に紛れて見分け難いが,落葉した木立ではレモンイエローの果実が映えていた。
 常緑性で雌雄異株のヤドリギに対し,本種は落葉性で雌雄同株でヤドリギよりも先端の枝に寄生するという。APG分類体系では別科となる。両種が着生している宿主樹があるというが今回は見つけられなかった。
 冬の空は水蒸気や塵も少ない紺碧色だ。花を写すには避けたくなる光条件だが,この果実の色には好条件となった。なお,一部の写真(DE)ではレタッチやトリミングをしているが,他の写真はいわゆる「撮って出し」に近い。
 ※ 写真は上から順にA~E
hozakiyadorigi.jpghozakiyadorigi2.jpghozakiyadorigi3.jpghozakiyadorigi4.jpghozakiyadorigi5.jpg
ホザキヤドリギ(オオバヤドリギ科)Loranthus tanakae 穂咲寄生木 別名 ホザキノヤドリギ
 本州(中部地方以北)に分布,ミズナラ,ブナ,ハンノキ,シラカンバ,クリなどの落葉広葉樹に半寄生する落葉小低木で高さ20-40㎝。枝は二叉状に分枝する。樹皮はやや紫色を帯びる濃褐色で無毛,新枝は赤褐色。
 葉は対生,葉身は長さ2-3㎝,幅1-1.5㎝の楕円形~長楕円形,全縁。葉の先端は円く,基部はしだいに狭くなって葉柄に流れる。やや肉質の葉で両面ともに無毛。
 花期は6-7月。花は両性で,長さ3-5㎝の穂状花序に小さな黄緑色の花を疎らに着ける。狭卵形の花被片は6個で長さ約1.5㎜,雄蕊は6個,花柱は1個。
 果実は液果,長さ5-6㎜の楕円形で,10-11月に熟す。種子は黄緑色,長さ約4㎜の楕円形でまわりに粘着層ががあり,他物に付着する。
 エングラー分類体系ではヤドギリ科に分類される。(ABC:2022.11.27 DE:2022.6.16)



nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。